騙されることが好きな人はいませんよね?
ですが、一生の間で一度も騙されない人生を送る事は、不可能に近いと思います。
もし、成人になってから「自分はこれまでに騙された事がない」と言い切れる人がいたら、その人は騙された事に気付いていないだけだと思います。
法律に触れるかどうかは別として、ビジネスには騙し合いの要素が必ずあります。
例えば「値段交渉をしてここまで下げさせた」と勝ち誇っている人は、裏を返せば、最初から相手はその値段まで下げる事ができたということです。
つまり、最初はぼったくろうとしていたという事実に気付いて下さい。
タクシーでも、「ここで降ります」と伝えたにも関わらず、不自然に徐行されたのは、運転手があとワンメーターをアップさせるためです。
こういう騙し合いは日常茶飯事です。
ビジネスというのは、見込み客に対してはやたら卑屈に媚びますが、一旦お金をもらえると判断すると、急に高飛車になってとことんむしり取ろうとするものです。
もちろん顔や言葉には出しませんが、心の中では誰もがそうした本能が騒いでいます。
ここで大切なことは、自分が騙された時に、騙されたと気付く事です。
騙された分を取り返すのも良いですが、それよりもその悔しさを感情の記憶に焼き付けておいて下さい。
こうやって、普段から小さなことで騙されておいた方が良いです。
それが頭を良くする事でもあり、大きな事で騙されない為の方法です。
大きな事で騙されて人生を棒に振る人もいますが、それは小さな事で騙されている事にずっと気付かなかったからです。
世の中をじっくり観察していると、騙しの手口には共通のパターンが見えます。
「こちらがお得ですよ」と言われたら、それはお客様にとってお得な訳ではありません。
お店側がお得なのは間違いないと思います。
アパレルだと「たまに安い服を勧めてくるのになぁ~」と思いますよね?
仕入れが1万円の服が1万2000円で売ってあるとします。
仕入れが500円の服が5000円で売ってあるとします。
お店はどっちを売った方が利益が上がるのか?という事なんです。
これだと、5000円の安い方を売った方がお店がお得です。
だから安い商品を勧められたりもします。
一概に高額商品だけを勧めてくるわけではありません。
高額商品を勧めてくるのは、次に出す本当に売りたい商品を出す時に安いと感じさせるためでもあります。
そして、「あなただけに特別ですが・・・」と言われたら、それはあなたにだけではなく、誰にでも皆に言っています。
1万2000円の服は利益2000円です。
5000円の服は利益4500円です。
5000円の服を1500円値下げして3500円で売っても、利益は3000円あります。
1万2000円の服を売るより、安い物を売った方がお店がお得なんです。
これを逆手にとって、「特別」と言って値下げをするんです。
服に関してはwin-winなので良いですけどね(^_-)-☆笑
ただ、こうした売り方をしているのはアパレルだけではないので、日々知恵をつけて、大きなことで騙されないようにして下さい。