変化を恐れる人とそうでもない人がいます。
私はこれは「ただの癖」だと考えています。
恐れる事に大した理由はありません。
「やった事が無いから」「上手くいかないと嫌だから」「上手くできなくて恥をかくのは嫌だから」「今までのやり方と違うから」「変える事自体、嫌だから」「他人に言われたくないから」等、できない理由のオンパレードです。
1つ1つに何か意味があると思いますか?
私には「ただやりたくない」というだけとしか思えません。
また、「人と違う事をしたくないから」「前に失敗したから」等もよく聞きます。
過去に何かあったようですが、この場合も「ただやりたくない」の延長線上にあります。
私が言いたいのは、「変化を恐れる人に大した理由があるようには見えない」という事です。
自問自答をしてみれば分かると思います。
「変化が怖い理由はありますか?」「ただの癖でそう考えてしまっているだけではありませんか?」「変わらない理由がありますか?」「変化したくないという理由だけではありませんか?」
これで自問自答してみて下さい。
主観的に自分を正当化するのは簡単です。
自問自答はあくまで客観的に見て下さい。
「変わらない理由がほとんどない、無いにもかかわらず、むやみに変化を恐れて一歩を踏み出さない」というのは、本当にもったいないと思います。
以前、何かを失敗したとか、上手くいかなかったという事で、「二度もしない」と思い込んでいる人は多いと思います。
確かにその時は失敗した理由があったかもしれません。
例えば、だらだらした会議を見直して、もっとスムーズな意思決定をしようと提案した人がきっといると思います。
ただ、その時の上司は、会議で延々と議論するのが好きで、その信奉者だった為、取り入れてもらえなかっただけではなく、「会議に対して不真面目、本当にやる気があるのか?」とまで罵倒されて、非常に嫌な思いをされたかも知れません。
また、ある企画提案をしたら、頭ごなしに否定された経験があったのかも知れません。
それも、相手も違えば、企画のテーマも違う、こちらのスキルも大幅に上がったので大きく違うとはいえ、前の嫌な気持ちが消えないのはよく分かります。
また、入社当時は元気で他部門の人にも積極的に話に行っていたものの、その時の上司に「お喋りせずに仕事をさっさと終わらせろ」と言われて、二度と話しに行かないと思った方も居ると思います。
失敗した時、嫌な思いをした時とは事情がかなり違っている場合も多いですし、前に失敗したからこそ、今回は上手くいくかもしれません。
時間がずいぶん経って、状況も大きく変わった今、再度トライしない理由はあまりないと思います。
そうは言っても、癖は癖です。
いくら言われても、なかなか変えられないと思いがちです。
自然に身に付いたものであるだけに、意識せず、気にも留めずやってしまっているだけに、変える事は難しいというのはよく分かります。
癖には大した理由が無いにもかかわらず、思い込みが大きく影響します。
自分にとっては自然に感じて、意識せずにやっていたやり方も、他の人から見たら偏っている事がよくあります。
仕事の仕方、物の見方、人への接し方等、バランスが悪く自分のやり方を押し通している感じです。
その時、どんなに言葉を尽くしてもピンと来なかったり、あるいは反感を感じたりされます。
「自分は全然おかしいと思っていなくて、確信を持ってやっている事なのに、何度も言われて不愉快」というような感じになります。
「十人十色」という言葉があるように、感じ方も感覚も考え方も物の見え方も大半の人とは異なります。
だから、たまに居る同じ価値観の人などに出会うと、親近感が湧いて嬉しく感じるんです。
価値観や考え方、物の見え方というのは全て「考え方」が変われば変わっていきます。
今勤めている会社を3年勤めれば、その会社の常識が「社会の常識」と認識してしまいます。
これはその会社の考え方がうつったという事です。
つまり、考え方は自分の身を置く場所で変わります。
だから、環境を変える事や関わる人を変えるという事が大切だと言われるんです。
以前も言いましたが、行動の変化は考え方の変化です。
成功者の考え方になれば、成功する方向に行動します。
不幸な人ばかりの環境に身を3年置くと、不幸が当たり前という事になります。
ですが、周りも不幸なので、自分が不幸という事にすら気付きません。
人は無意識に周りと自分を比較しているので、幸せそうな人ばかりが周りに居れば、自分が不幸だという事に気付きますが、周りも自分と同じ不幸の人ばかりだとそれが当たり前だと思い込んでしまいます。
どこに身を置くのか、どの人と同じ考え方を持つのかというのは、今後の人生に大きな影響を与えると思います。
これは言葉で言えば分かっているつもりになりますが、こんな事を気にしている人は少ないと思うので、忘れないで下さい。
人間は唯一、生きたまま死ぬ生き物です。
現状に満足してしまうと、そこで進歩はなくなります。
常に上を見て生きていって下さい。