自己判断は周りが変わる

 

「いい人」をやめるというのは、例えば上司の言う事などに常に逆らえという事ではありません。

 

「いい人」をやめるというのは、様々な事を他人任せにするのではなく、自分で判断して行動するという事です。

 

自分で判断して行動するとは、当たり前のことのように思えますが、極めて重要な行為だと言えます。

 

なぜなら、自分にとって優先順位の高い選択肢を選び取り、それをコントロールできる事に脳は大きな喜びを感じるからです。

 

例えば、帰り際に上司から、急な仕事を頼まれてしまったとします。

 

「すみません。私はこの後、大切な用事があるので、失礼させて頂きます」

 

その大切な用事というものが、自分の人生をトータルで考えた時、上司からの頼まれごとよりも優先すべきものであれば、こんな返答もやむを得ません。

 

そして、それをしっかりと表明する事は極めて重要な事です。

 

その一方で、もしその大事な用よりも、上司からの頼まれごとの方を優先する事が、自分にとって必要な事だと判断すれば、頼まれごとに応じるよう返答する事が正しい訳です。

 

要するに、他人でなく自分自身で決断して、その決断をコントロールし続ける事が脳にとって重要なのです。

 

こうした「何を優先すべきか」という葛藤は、私たちの生活で常に起こり得る事だと思います。

 

何が正解で、何が間違っているのかなんて、誰にも分からない事です。

 

自分が主張すべきと考え、自分の責任で選び取った選択をすれば良いと思います。

 

世の中には、ありとあらゆる考え方や意見が存在します。

 

分かりやすい好例が、急速に発展しているAI問題です。

 

オックスフォード大学でAIの研究を行っているマイケル・A・オズボーン准教授の論文によれば、もっとAIが発展する事で様々な職業がITやロボットなどに取って代わられようと言及している為、危機感を持っている人も多いかもしれません。

 

けれどもその一方で、AIの研究が発展する事で、私たち人間の暮らしを、そして社会をより便利で豊かにしてくれる側面があるのも確かです。

 

私の意見としては、AIの方が優れている仕事はAIに任せて、私たち人間はAIより優れた部分を生かした働き方や生き方を目指していけば良いと考えています。

 

ここで最も重要な事は、あたゆる問題に直面した時に、世間の物差しや他人の意見に同調するのではなく、勇気を出して「自分はこう考えている」と自己主張してみる事です。

 

これこそが「いい人」をやめるという事でもあります。

 

良い意味でも悪い意味でも、他人任せでない自分の考え方をしっかり持つことで、何かの議論が始まったり、体制が動き出すことがあります。

 

さらに言えば、自分の意見や考え方に賛同してくれる強力な助っ人だって現れるかもしれません。

 

こうしたちょっとの勇気を出して「いい人」をやめる事が、自分ばかりでなく社会を変える原動力にもなります。

 

自分が変わっていけば、周りはそれについて来るかのように変わっていきます。

 

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