ビジネス書を読むと、「5W1H思考」という言葉がよく出てきます。
人に話したり書いたりする時には、Who・Where・When・What・Why・How、つまり「誰が、どこで、いつ、何を、なぜ、どのように」を意識する事が最も重要だという事です。
レポートを書くとき、プレゼンテーションをする時、この5W1Hを意識して入れる事は確かに大切です。
しかし、最速で結果を出すには、5W1Hではなく2W1Hで十分です。
「2W1H」とは、WhatとWhyとHowです。
つまり、「何を、なぜ、どのように」という事です。
5W1Hを意識しながら話すのは難しいですが、2W1Hなら比較的簡単です。
コツは最初に「なぜ?」を持ってくることです。
なぜなら、どのようにというHowを話過ぎると、人は行動しないからです。
人は、方法で行動するのではなく、根拠(=なぜ)で動きます。
逆に言えば、人は「なぜ」がしっくりくれば、話を聞きます。
例えば、「英単語の覚え方を教えます」といきなり言ったり、覚え方を長々語っても、相手が「単語を覚えたい」と思わなければ、言葉は耳に入りません。
でも、「なぜ、単語を覚えると良いのか?(なぜなら、単語を覚えれば、脳が若返るから)(単語を覚えれば一流になれるから)」等、「なぜ」というストーリーを先に説明すれば、納得した人が聞く耳を持ってくれます。
そして、「どうやって勉強するか」というHowについてもそこで初めて「聞いてみたい」と思ってくれます。
ビジネスでは、これこそが結果に繋がります。
聞き手・読み手の興味を引き付け、相手を動かす為には、このように「なぜ」を最初に持ってくることが重要です。
「なぜ」英単語をたくさん覚えているビジネスマンは年収が高いのか?
「なぜ」筋トレをしている人は仕事ができる人が多いのか?
このように「なぜ」を入れた伝え方をする事で、単に「英単語の覚え方」「お腹の凹まし方」の話をするよりも、感情に訴える事ができ、相手の行動を変える事ができるのです。
その他、意識したいことは、仕事の話をする際は抽象的な話を2割、具体的な話を8割にする事です。
例えば、「思考は現実化する」というテーマを説明するとしたら、最初に「思考が行動となり、行動が習慣となり、習慣が結果を生む」という抽象的な説明を2割した後、残りの8割で、具体的な説明をするイメージです。
仕事ができない人は、ずっと抽象的な話をしたり、書いたりすます。
一方、仕事ができる人は皆、この2:8の法則で結果を残します。
これはどんな時も同じです。
例えば、「ハワイに旅行に行った」という話をする時も、ハワイのどこに行ったのか、何泊何日で行ったのか。
誰とどこに泊まって、何に感動したのか、という話を8割するべきです。
それがないと、聞き手にストーリーを想起させる事も、ハワイそのものをイメージさせる事ができません。
これは、相手に伝えたい事が上手く伝わらないという事でもあります。
なので、こういう時は「会社の同期の女4人で4泊6日の日程でハワイに行って、ワイキキのシェラトンホテルに泊まった。ビーチの夕暮れが綺麗で感動した」という風に、具体的な地名、固有名詞があると想像しやすく、相手にも分かりやすくなります。
お笑い芸人やテレビの名司会者を見ていても、上手な人は、話が具体的で面白く、分かりやすいものです。
仕事においても、話に具体性を持たせるために、抽象的な話は2割にして、具体的な話を8割にするようにして下さい。