不幸になる方法

 

私たちは四六時中、何かを考えていますが、これは人間のみが持つ優れた特性です。

 

さまざまな思いが浮かんだり消えたりして、そのほとんどはすぐに忘れてしまう類のものですが、時にはたった1つの事が気になって、夜も眠れなくなる事があると思います。

 

そんな時は思考の迷路に落ち込んだようで、どうにもならないものです。

 

思考というものは、いつも身近にあります。

 

私たちの生活も、さらに人生そのものも、この思考の世界で営まれていると言っていいと思います。

 

でもそれだけに、この人間だけが持つ特性は、気を付けないと厄介な結末を招きます。

 

生きる上で切っても切れない関係にある、この思考という行為が、マザー・テレサさんが言うように、私たちの運命を決定づけてしまう事になるからです。

 

なぜ、そんな事になるのでしょうか?

 

それは、日常の思考の流れがとりとめないように見えて、実は生きていく時間の中で、人それぞれ特有の性格や傾向を持つためです。

 

ある人は明るい面を見る「幸せになる思考」なのに対して、ある人は暗い面ばかり見る「不幸を招く思考」を持つようにです。

 

私たちは、自分でそのどちらも選択することができるのです。

 

かつて、地下鉄駅構内にサリンをまくなどした、カルト集団の犯罪が世間を震撼させましたが、あれはまさに不幸を招く思考、マイナスに向いた思考です。

 

知能の高い高学歴者が、命懸けで取り組んだ事でしたが、それは社会を敵とし大量殺人計画だったわけで「マイナス思考」の怖さの典型です。

 

あれほどのマイナス思考には、自分は絶対にならない、と思うのが普通の人間の感覚に違いありません。

 

での、何気ない日常生活で、人生や仕事、運命までもを結果的にマイナスにしてしまっている思考を、私たちは「普通に」しているものです。

 

失敗した事を思い出しては、くよくよしたり、ため息をついている人がいます。

 

「過去にとらわれている」と言っていいと思います。

 

無駄なエネルギーを使っているとしか言いようがありませんが、これだけは覚えておいて下さい。

 

そのマイナスの思いは、どんな事であれ、一目散に「現実」に向かって走りだします。

 

もしプラスに向いた思考を持っているなら、幸せな人間になると思います。

 

幸せになる事も、不幸になる事も、実は単純なのです。

 

「目の前のノルマを達成したい」といった目標だけに向かう目標思考。

 

「今すぐお金を稼ぎたい」「すぐに成功する方法を知りたい」といった手段だけに心が向かう手段思考。

 

これらははっきり言って、間違っている思考です。

 

結果的に損をして、不幸になる思考です。

 

180度、くるりと逆方向に方向転換しなければなりません。

 

マイナス思考の人は、前向きなプラス思考に。

 

自分を苦しめるだけの目標思考や狭い考え方の手段思考は、「何の為にそれをやるのか」といった目的思考に変える事です。

 

思考が変わる事で、良い事がどんどん現れてきますが、もっとも大きなメリットは「視野が広がる」という事です。

 

マイナス思考でも、数字に追いかけられるだけの目標思考でも、あるいは手段や目の前の客だけに心が占められた手段思考でも、背景には視野の狭さという問題があります。

 

この視野を大きく広げる中で、初めて「自分の視点」というものを得る事ができるからです。

 

人は生まれながらに自分の視点を持っているように考えていますが、狭い視野の人には自分の視点を持つ余裕がありません。

 

前のめりの姿勢で生活して、ものごとを考えているので、自分の世界観で「主体的に」考える事ができていないのです。

 

自分の視点を持つことは、主体的に世界を見て、主体的に世界とかかわることです。

 

それが思考を変えて、視野を広くした結果、獲得できる大きなメリットです。

 

自分は今、他人の人生をなぞって生きていませんか?

 

1度、自分に問いかけてみて下さい。

 

主体的に生きれたら、生きるのが今よりも楽になると思います。

 

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