潜在意識は与えられた問題を解決するのは得意ですが、それ自体は何も生み出しません。
しかし、潜在意識にどんな課題を与えるかによって、天と地ぐらいの差がつきます。
私たちは潜在意識を敵にも味方にもする事ができます。
なぜなら、自分の危害を加える事も恩恵を与える事もできるからです。
危害を加えると言っても、それは悪意によるものではなく、潜在意識が課題の善し悪しを識別する力を持っていないからです。
どんな種をまこうと、土がそれを識別できないのと同じです。
農民が作物の種ではなく、雑草の種をまいたら、土は「それは違う種ですが、生物学の法則に反して、あなたが得たいものを与えよう」とは言いません。
私たちがまいた種に応じて、土はそれに見合う収穫を与えるだけです。
トマトやキャベツの種をまけば、トマトやキャベツを収穫する事ができますが、雑草の種をまけば、雑草しか生えてきません。
これは現実世界の法則ですが、精神世界でも同じ法則が働きます。
潜在意識は土と同じ役割を果たします。
顕在意識は潜在意識に命令や暗示を与え、潜在意識はそれを実行します。
つまり、顕在意識は言葉を使って種をまき、潜在意識はそれに見合う収穫を常に与えるのです。
言い換えると、潜在意識には私たちが与えた指示に従う以外に選択肢がないという事です。
したがって、潜在意識という目に見えない召し使いに指示を与える時は、それが自分に危害を加えるのではなく、恩恵をもたらすように気を付けなければなりません。
また、憎悪や恐怖、心配のような欲しくもないものではなく、達成したいものや実現したいものについての思いで、潜在意識を満たす事も大切です。
もし、一生懸命に働いているのに、目標に近づいていないなら、もし貧困や不遇から逃れる為に絶えず努力しているのに、貧困にあえいだり不遇をかこったりしているのであれば、潜在意識を支配する法則に反しています。
自分の思いが間違っているからです。
貧困や失敗を思い描き、疑念や恐怖で心がいっぱいになっているので、潜在意識の法則に反しているのです。
間違ったマインド・セッティング、心の持ち方ゆえに努力を台無しにしています。