私たちは、成長し続ける為には学ぶことを継続していく事の重要性をよく理解しています。
何を学ぶことができるのかは大切な事です。
しかし、学ぶ上で、どんな仲間を選ぶかの方が、最終的にどんな人生を選ぶかに繋がっていくので重要です。
だから、「すぐやる人」は何を学ぶか以上に、誰と学ぶかを大切にしています。
今は無料のセミナーなどで溢れていますし、そこでは学ぶこともあります。
ただ、有料セミナーとの違いは、集まって来る人の質、なのです。
お金を払ってまで来る人は、それだけ学ぶ意欲が高く、成果に繋げる意識が高いのです。
無料だともちろん出費は無いので、犠牲を払う必要がありません。
だから、何も取り戻す必要性がありません。
一方で、お金を払ってまで学びたい人は、犠牲を払っているので、学びを成果に変えたいと考えています。
環境について、カナダ人心理学者のアルバート・バンデューラさんはこんな実験をしました。
子供たちを2つのグループに分けて、グループAには1人の大人が「人形」に暴力を振るっているシーンを、グループBには普通に大人が遊んでいるシーンを見せました。
その後、各グループの子供たち1人ずつをおもちゃの部屋に入れて、その行動を撮影しました。
その結果は、グループAの子供たちはグループBの子供たちに比べて、目に見えて攻撃的だったのです。
この実験から、観察学習が私たちに大きな影響を与えている事を結論付けました。
他の実験でも、アニメよりもテレビ、テレビよりも実体験の方が影響力が強い事も分かっています。
つまり、私たちは環境に大きな影響を受けます。
日々当たり前のように目にする環境に影響を受けるのです。
意識が低い人たちといれば、自然と自分の意識も低くなりかねません。
「こんなもんで大丈夫」と妥協してしまいます。
誰と学ぶかによって、その環境が行動の基準として働くからなのです。
この程度で大丈夫だと思ってしまう事は、もちろん自分から成長の機会を奪っていくと思います。
意志力が強く、自力で何でもテキパキとできる人にとっては何ともない事なのかもしれませんが、多くの人はそうでないはずです。
だから、ダラダラした馴れ合いの関係の中に身を置いていては「やれない人」になってしまいます。
行動力の高い人たちの輪の中に入る事は、大きなモチベーションを生むのです。
観察学習とは、他者の行動を見るだけで、その行動を学習してしまう事を言います。
他者の行動やその結果をモデルとして観察する事により、観察している人の行動に変化が生じます。
だから、他者が何かにおいて成功やいい結果を収める事を目にする事で、私たちの自己効力感(自分にはできるという感覚)を高揚させることができ、行動力の向上にも繋がります。
これは心理学では「代理強化」と言って、やはり誰と学ぶかは私たちの成長にはもちろんのこと、行動にも影響を与えるのです。
切磋琢磨できる環境に身を置いて、ぐずぐずしている暇はありません。
やるしかない環境を作り出す事は「すぐやる人」にとっては不可欠です。
だから、何を学ぶかも大事ですが、誰と学ぶのか、切磋琢磨し合える環境を探す事には労を惜しんではいけないのです。