「自己定義」とは、「潜在意識下において、自分をどのような存在として定義しているのか」を指します。
つまり、「自分は、本音で自分の事をどう思っているのか」を表し、それを実現するように現実は動いています。
例えば、男性として生きている人は、当たり前のように「私は男性である」という自己定義を潜在意識下で行っていて、男性として人生を生きています。
「私は高収入である」と潜在意識から自己定義ができている人も、これも当たり前のように高収入の人生を生きているのです。
その点から考えた際に、あまりして欲しくない習慣が1つあります。
それは、「お金が欲しい」と言い過ぎる事です。
お金だけでなく、「○○が欲しい」と言い過ぎる事は、マイナスの自己定義をもたらしかねません。
「今充分にある」ことにフォーカスできた上で「欲しい」と望んでいれば問題ないのですが、「今不足している」という意識にフォーカスして「欲しい」と望むと、潜在意識下では「今不足している自分」「お金が無い自分」を自己定義してしまう可能性があります。
そうすると、その自己定義を実現するように現実は動いていきます。
つまり、「お金が無い自分」を実現し続ける事になるのです。
「欲しい」のスタンスを間違うと、その現実が「逃げていく」という事実は、多くの成功者が言っている共通した概念です。
是非その点は注意して欲しいと思います。
では、ただ欲しいと思うのではなく、どのような態度で望みを実現すればいいのでしょうか?
正しいスタンスとしては、まず、「すでに(今)満たされている」という点に着目する事です。
その上で、「私はさらに次のステージにも到達する人間である」と定義する事が大切です。
「すでに満たされている」という気持ちは、「ないこと」や「不足している事」にはつながりません。
「既に満たされている自分」が自己定義になります。
加えて、「次のステージにも到達する人間である」という思いは、現状を肯定し、より良い自分へと進む為の原動力となります。
その為、「○○が欲しい」と思うのではなく、「今あり、もっと欲しい」と思う事が、自己定義をふまえた正しいアプローチと言えます。
「渇望」という言葉があるように、強すぎる欲望には渇きが伴います。
そしてそれは、渇いている自分を認める事にも繋がってしまいます。
そうではなく、しっかりと潤っている自分を定義した上で、次のステージに進むようにして下さい。
渇望ではなく「満たされ望む」というイメージです。
ちょっとしたニュアンスの違いですが、もたらす効果は大きく異なります。
それだけ、自己定義や意識というのは、結果に対して強い影響を及ぼすという事です。
もし、たくさんのお金を欲しているのにも関わらず、「お金が欲しい」と思えば思うほど逃げていくと感じる人は、自らの自己定義を見直してみて下さい。
そして、「お金が欲しい」ではなく、「私はすでにお金を持っており(不足していない)、もっと欲しい」と思うようにして下さい。
もし、どうしてもお金を持っていると思えない場合には、「今も着実に(目指す姿に)近づいている」という考え方が効果的です。
「今、実現していない」と否定するのではなく、「今も着実に近づいている」という肯定的な思考の習慣に切り替えるだけで、さまざまな出来事が圧倒的に上手く回り始めます。
そのような心掛けから、より望ましい自己定義や意識が醸成されていきます。