AI時代で生き残るには・・・

 

フィギュアスケートの羽生結弦選手や、将棋棋士の藤井聡太七段のように、子どもの頃から能力を伸ばしている人は、早いうちに自分の才能となった”尖りの部分”を、さらに尖らせていこうとします。

 

彼らのような、いわゆる”神童”、”天才”と呼ぶべき若者を見て、多くの大人たちはこう言います。

 

「あんなにすごい才能で活躍できる人なんて、ほんの一握りの人だけ」

 

しかしこれは、全く逆です。

 

当然のことですが、世界選手権の金メダリストも、オリンピックの金メダリストも、その時に1人しかいません。

 

棋士ならば、トーナメントを勝ち上がって優勝するのも1人です。

 

大人になると、みんながチャンピオンやタイトルホルダーにはなれないことを知っています。

 

用意されているイスがとても少ないことも知ってしまいます。

 

だから、「勝てるのは一部の人だけ」という考えになってしまいます。

 

しかし、才能を発揮する場所とは、そんなに少ないものでしょうか。

 

もちろん誰からも目につく場所、多くの人から注目される有名な場所はあります。

 

しかし、もっと広い視野を持って周りを見渡してみましょう。

 

自分の中にある”全ての尖り”を、ひとつひとつ丁寧に磨いていけば、その分だけ、選べる仕事や職業ができるはずです。

 

選択肢を広げるのは、自分自身です。

 

もしかしたら、将棋ではうまくいかなかった人が、その知識を活かして将棋とチェスを融合させた新たなゲームを作って、しかもその競技が世界中に広がり、やがてはチャンピオンになるかもしれません。

 

「そんなこと!」と笑う人がいるかもしれません。

 

将棋もチェスも麻雀も、どこかで誰かが始めたものです。

 

これから新しいゲームが生まれないなんてことは、誰にも言えません。

 

みなさんの周りの話題の新商品や新サービスも、どこかで誰かが始めて、生まれています。

 

しかし「将棋なんかやめて勉強しなさい」「この世界で成功する人なんて、一部の天才だけ」と言って、せっかく尖り始めた部分を丸めてしまったら、その新しいゲームは永遠に生まれません。

 

そもそも、大人の言葉というのは、根本的に間違っています。

 

「席」はひとつだけではありません。

 

そう見えているだけなのです。

 

「席」は、今あるものだけではありません。

 

新しく作り出すこともできます。

 

さらに言えば、そもそも「仕事を選ぶ」のではなく、「仕事を創る」ことが、これからの”人生百年時代”、”AIやロボットの時代”に求められることです。

 

もし、みなさんが自分の能力の”尖り”を見つけつつあるならば、わざわざ抑え込んで、それを丸くすることに意味はありません。

 

どんどん尖らせてください。

 

ちなみに、自分が尖っていないところは、”そこ”が尖っている別の人が補ってくれるので、満遍なくバランス良く尖ろうとする必要は全くありません。

 

それよりも、尖った人と尖った人が出会って、その尖った部分と尖った部分が刺激し合って、新しいアイデアが生まれることの方が、大きい成果が生まれます。

 

それに、摩擦が起きることによって、自分も相手もさらに尖っていくものです。

 

尖りの無い、丸い人たちばかりの集まりには摩擦が無く、そこからエキサイティングなものは何も生まれません。

 

簡単に言うと、「あなたはいつもサッカーゲームばかりで、それ以外何もできないじゃない」と言われている人と、「あなたパソコンしかしてないわね、プログラムだけで生きていけると思っているの?」と言われている2人が出会えば、究極のサッカーゲームができる。

 

そういう時代に私たちは生きています。

 

AI時代、ロボット時代で生き残りたいと思うなら、バランスよりも尖ることを大切にしてください。

 

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