才能の正体

 

相手が何を求めているのか?

 

これを創造し、洞察し、察知することは、勉強にもビジネスにも必要最低限のことです。

 

「出題者が何を(どんな答えを)求めているか」ということが分かれば、回答までの道筋は最小限で済みます。

 

ビジネスでも、取引先や顧客が何を求めているのかを考え、「相手が欲しいもの」を提示することが基本です。

 

極端なことを言えば、例えば「本場フランスの三ツ星レストランでフレンチの修行をみっちりやってきた」という人が、超高級フレンチのお店を高齢化が問題になっている田舎町に出したとしても、かなりの高確率で失敗するでしょう。

 

相手や市場のニーズを察することのできる人が、ビジネスでも成功します。

 

これは、耳にタコができるほど聞いている言葉だと思いますが、それが実際はどういうことかというと、相手の次の動きを想像できるくらい、観察・洞察・想像することです。

 

そして、そこまでして相手の思考や行動を見抜けるようになる人のことを、いわゆる「才能がある人」と言うべきだと思います。

 

才能がある人というのは「結果」を出せる人です。

 

では、結果はどういう人に出せるのか?

 

洞察力がある人に他なりません。

 

何度も「洞察力」という言葉を使いましたが、洞察力とは、物事を深く鋭く観察し、その本質や奥底にあるものを見抜くことであり、観察しただけでは見えないものを直感的に見抜いて判断する能力のことです。

 

才能の正体とは、洞察力なのです。

 

では、「本来は誰もが持っている能力」を、どのように伸ばせば『才能がある』と言われるべきもの=他の人にはないような突出した能力」になっていくのでしょうか。

 

その「伸ばす」ために大事なキーワードは「守破離」です。

 

守破離とは、剣道や茶道などの修行における個人のスキルの段階を示したもの。

 

まず「守」は、師や流派の教え、型、技を忠実に守り、確実に身に付ける段階です。

 

次に「破」は、他の師や流派の教えについても学び、良いものを取り入れ、心技を発展させる段階です。

 

3つ目の「離」は、1つの流派から離れ、独自の新しいものを生み出し確立させる段階です。

 

なので、まずは”師となる人”の教えを守って、徹底的に真似をしましょう。

 

「真似をする」ということを、軽んじてはいけません。

 

成果を残している人ほど、一番始めは誰かの真似を徹底的にしているものです。

 

そもそも、真似といっても”すごい”と言われる人の真似なんて、そうそうできないのです。

 

この時、頭の良い人、もしくは、すごくできる人の言うことは聞かないでください。

 

頭の良い人が、「こういう風にやったらいいよ」と言葉で教えてくれているのに、いざ実行に移してもその通りにできない、ということはありませんか?

 

「頭の良い人や出来の良い人の言葉は、聞く意味がない」と思って良いです。

 

”すごくできている人”は、自分がどうしてそれができているのかがよく分かっていません。

 

なぜなら、できないことで悩んだことがないからです。

 

”悩まなくてもできてしまっている人”には、それを上達するための説明はできません。

 

説明できないどころか、レベルに到達していない人を見てイライラが募って「なんでこんなこともできないんだ」なんてことも言いかねません。

 

「普通の人にとってすごいこと」が、「できる人にとっては当たり前のこと」

 

だからこそ、”できる人”にとっては、”できることが当たり前”すぎて、”普通の人にとっては難しい”ということを認知できていないことが多いのです。

 

言葉で教わるより、徹底的に真似をしましょう。

 

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