「才能」は自分の中にあるものであって、勉強にしても何にしても、やっていけば能力は必ず伸びていきます。
しかし、どこかで「壁」にぶつかってしまう場合も必ず出てきます。
技能や学習は、やればやっただけ伸びていく、上達していくものですが、あるポイントで急に伸び悩むことがあるものなのです。
壁にぶつかってしまうと、伸びが純化します。
そういう時に必ず抱くのは「もうこれ以上は無理なんじゃないか」という気持ち。
しかし、その壁を突き抜けないと、自分の”尖り”にならず、才能として結実しません。
しかし何をやっても前のようにぐんぐん伸びなくなったら、焦ってしまうのは当然です。
もしその先に「東大に合格したい」とか「オリンピックに出たい」といったはっきりとした目標がある場合、その目標を諦めようという気持ちが出てくるのもこの時です。
これは心理学で「プラトー現象」と呼ばれている状態です。
プラトーというのは「高原」を意味する言葉です。
頂上を目指して山登りをしていて、険しい道や崖をどんどん登って行ったら、突然ぽかっと開けた高原に出た。
頂上は遠くに見えているのだけど、高原がどこまでも続いていて、いくら歩いてもどうにも上る気配がない。
そんな状態がプラトー現象です。
一歩一歩着実に進んでいれば、再び頂上へ達する道へ出るのですが、平らな道が延々と続いたら不安になると思います。
本当にこの道で合っているのか、今なら引き返せるんじゃないか、でもせっかく頂上が見えるところまで来たのに諦めていいのか。
逡巡して当然だと思います。
これは、スポーツでも仕事でもよくある、いわゆる「スランプ状態」です。
勉強でもよくあることで、偏差値が低かった人がぐんぐん成績を上げていくと、大体偏差値60くらいのところで突然上がらなくなります。
これまで以上に頑張っても成績が全然上がらないので、本人は焦ります。
先生や家族もどうしたものかと気を揉む、そのプレッシャーが本人に伝わって悪い連鎖が起きる場合もあります。
しかし、これはプラトー現象だ、と思えば、一気に気持ちが前向きになります。
プラトー現象が起きている時の対処法は、非常に簡単です。
もし、才能の「壁」にぶつかったらどうするか?
もう”本当の基礎の基礎”からやり直すことです。
これまでにやってきたことを、もう一度、基礎に戻ってやるのです。
やっていけば必ず能力は伸びます。
才能の壁を突き抜けて、自分の”尖り”を手に入れて下さい。