フィードバックをする時、それぞれに合った言い方があります。
ですが、基本的には「中立的で客観的なフィードバック」ができれば大丈夫です。
フィードバックをどう活かすかは、フィードバックを受けた本人が自力で見出し、自分で身に付けていければ、それが一番近道です。
人間をタイプに分けると、「方向性」みたいなものでざっくりと分けることができます。
寒い所に住んでいる人、風の強い所に住んでいる人、日の長い所に住んでいる人、という風な感じで、人を大まかに9タイプに分けることができます。
「完璧主義タイプ」「献身家タイプ」「達成者タイプ」「芸術家タイプ」「研究者タイプ」「堅実家タイプ」「楽天家タイプ」「統率家タイプ」「調停者タイプ」の9タイプです。
こうして、大まかなタイプを決めることで、その人にどう対応したらいいかが分かってきます。
それぞれのタイプには、それぞれの「プラス面=長所」があります。
「このタイプは何をどう言われたら嬉しいと思うのか」ということが把握できると、「その人のプラス面を大いに伸ばしていく」ためにはどんな風に声をかけたらいいのかが分かります。
もう1つ、このタイプ分けのいい所は、そのタイプの人が嫌うことや向いていないことが把握できる所です。
その人がしたがらない事、その人に向いていない事は強制しないことが大切です。
もちろんその部分を直さないと能力が成長しない場合は、慎重な対処が必要になります。
こうして、その人のプラス面を把握し、マイナスに感じることを理解できれば、言い方を変えたり、難易度を合わせたり、言うタイミングを図ったりすることで、より効果的なフィードバックができるはずです。
ただし、相手の欠点を指摘したり、追い詰めたり、蔑むような言い方は、タイプに関係なく絶対にNGです。
「なぜ、あなたはこれをやらなかったのか」といった原因探しをして問い詰めるのではなく、「次はこんなこともしてみよう」と相手の行動を”追加”したり、「これはしなくてもいいんじゃないかな」と”削除”したり…といったことをしていくべきなのです。
これは「行動療法的指導」と言われるものです。
これからの日本は、人口が減っていく時代です。
沢山の人をふるいにかけて、優秀な人材だけを残そうという考え方は時代遅れです。
全体的に底上げをするような方向で人材を育てると、みんなが能力を発揮するようになりますし、そうした人材育成をしていると、そういう現場に新たな優秀な人材が入ってくるようになります。
そういうチームや会社は、どんどん好転していくことになるでしょう。
人との向き合い方の基本は「フィードバック」。
そして「信頼関係」を築くことです。
これをきちんとしていけば、自分のもとで、その人の才能は勝手に開花していきます。