チームになった時、人は能力をより大きく発揮しやすいです。
そして、チームであることで、個人も成長しやすいです。
例えば、会社員から独立する時、「これまで会社の看板で仕事をしてきた」という現実を突きつけられます。
そもそも組織とは「属人ではない」というのがポイントだからです。
血液を全身に送り込むために心臓がありますが、この心臓ひとつを見ても分かります。
血を送るという目的を達成するために、各「細胞」が集まって「組織」を作り、それが更に集まって「器官」となっています。
会社やチームも同じことなのです。
目的を達成するための活動を、なぜ「細胞」が単体で行わないのでしょうか?
そこには「保険」や「相互扶助」の意味合いがあります。
ひとつの細胞が、単体で大きな機能を持ってしまうと、何かの事故で死んでしまえば、全体が死ぬことになります。
また、「単体」が怪我や病気になってしまった時でも、周囲が助けることで、ゆっくり休むことだってできます。
何かしらの「チーム」で働いていた人が、そこから出ると、その瞬間から、ありとあらゆることを”自分で”やる必要が出てきます。
例えば、営業の電話をかけたり、メールの返信をしたり、企画を立案したり、経理事務を行ったり、銀行との交渉をしたり、取引先の信用調査をしたり…数えればきりがないです。
最終的に、1人でそれを全部やろうとしても、できなかったりすると思います。
もしできたとしても、小さなアクシデント1つで、全てのスケジュールが滞ったりすることも有り得ます。
結局、1人でやると、生産性が落ちます。
一方で、お互いが信頼関係によって結ばれていて、かつ同じ目的を共有し、多様性を認めて、それぞれが尖らせた才能を持ち寄れば、どう考えても、1人で戦うよりも大きな成果が得られます。
また、チームを構成する時、全員が4番バッターで長距離打者であるよりも、走力が高い人、バントがうまい人、チャンスに強い人、見極めが上手い人など、それぞれの特技を持ち合わせてチームを作った方が、圧倒的に強くなります。
そして、リーダーです。
リーダーは全知全能ではないので、「何が必要か」を全て分かっているわけではありません。
すると、リーダーとしては、「この人は訳が分からないけど、何か尖ってる」や「何に使うのかよく分からないけど、妙な特技がある」という人材をたくさん抱えている方が良いです。
それがチームになった瞬間に、もの凄く重宝されたりすることになるからです。
これは、生物の世界の仕組みにも、共通していることです。
生物の世界と同様、ビジネスの世界も、変化がとても激しいです。
「今は価値がない」とされるものが、実は、ある病気にとても強かったりします。
そんな風に多様性があればある程、激しい世界の中で「生き残る」ことができるのです。
最近では、会社や組織だけが「チーム」ではありません。
SNSやオンラインサロンの存在などもあって、かつてよりチームの形は柔軟かつ多様化してきています。
強制されるものではないために、出入り自由なものも多いです。
強いチーム作りのできるところが生き残っていく時代がやってきた、ということを強く認知しておいて下さい。