お金の向けどころ

 

投資はお金だけでの世界ではないです。

 

しかし、もちろんお金も重要な要素の1つに違いありません。

 

経済学上でお金の定義は、「交換の手段」「価値の保存」「価値の尺度」という3つの機能を持つものとされています。

 

お金が存在しなかった時代には、人々は物々交換をしていましたが、お金を介せば物やサービスと交換(交換の手段)ができます。

 

将来のために貯めておくこと(価値の保存)ができますし、物やサービスとの交換において目安となる物差しの役割(価値の尺度)も果たします。

 

こうした機能だけを見ると、お金はとても便利なツールです。

 

ですが、私たちは、「お金が好きだ」「金儲けは嫌いだ」という感情を抱くことがあります。

 

実は、これにこそお金の本質が隠されています。

 

コンビニで150円で買ったお茶の「行方」を知っていますか?

 

何気無く払った150円は、直接的にはコンビニの売上となります。

 

しかし、その裏では、飲料メーカー、運送業者、お金の農家や農協、パッケージの印刷会社やデザイナー、お茶のCMの広告代理店やタレント事務所、と無限に広がっていきます。

 

私たちが使ったお金は、誰かのお給料になっています。

 

私たちが得るお給料も、誰かの使ったお金です。

 

こうして、全ては繋がっていることを、経済用語で「互恵関係」といいます。

 

お金そのものは無色透明な存在ですが、お金を通じて誰かを支え、お金によって誰かに支えられています。

 

そのことを自覚すると、途端にお金がカラフルで明るいものに見えてくると思います。

 

お金は、エネルギーを溜め込んだ「缶詰」です。

 

すると、2つの側面が見えてきます。

 

1つが、「過去の缶詰」です。

 

その人が過去におこなってきた努力や働いた報酬、時間、あるいは家族から受け取る遺産など、過去の結果が詰まっています。

 

もう1つが、それを使う時の「未来の缶詰」です。

 

お金は自分のために使うだけでなく、使い方次第で他の人を幸せにすることもできます。

 

お金を使えるのは、いつだって未来に向けてだけです。

 

みなさんのお金に対する思いは、「過去」と「未来」のどちらに重きが置かれていますか?

 

何か将来にやりたいことがあれば、お金は未来に向けられた「可能性」「選択肢」「自由」であると感じられると思います。

 

すると、お金に対して「好き」という感情が生まれやすくなります。

 

逆に、やりたいことが無い場合、お金の「過去」の部分に思いはフォーカスされます。

 

そうすると、「お金は自分の評価をつきつけるもの」「他人と評価されるもの」とネガティブにとらえてしまい、お金が「嫌い」になってしまいます。

 

投資家のように考えるためには、お金のことをもっと知り、お金のことを好きになる必要があります。

 

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