リスクをとった行動をすることで、どんなリターンが得られると思いますか?
投資の世界には、「インタンジブルアセット」(目に見えない資産)」という言葉があります。
1つの企業を見た時、工場や資金などの財務諸表上に現れる資産だけでなく、「目に見えない資産」の力が株価に影響することがあります。
資産というのは、お金や土地、株式などのように目に見えるものばかりではありません。
例えば、企業の経営者にカリスマ性があり、その発言に信頼感がある場合、実際の企業の市場価値よりも大きな資金を集めることができます。
私たち個人においても、見えない資産があります。
仕事で身に付けた「スキル」、毎日働き続けるための「健康的な体」、新たな仕事を取ってくるための「幅広い人脈」などです。
そして、それらの目に見えない資産によって「お金」を生み出しているという見方だってできます。
あるいは、それらの資産によって仕事の生産性が高まり、労働時間が短くなり、「時間」を生み出すという側面もあります。
お金や時間を見えない資産に再投資することで、更に大きなリターンを得る、そうして個人は、雪だるま式に成長することができます。
「資産」という概念を広げて理解し、自分の中に蓄えていく姿勢が大事なポイントです。
リターンを得るということは、自分の時間や労力を会社に投入することで、お返しとして「給料(お金)」を受け取ることです。
また、人だけでなく企業も同じです。
企業に向けて投資家やサラリーマンがお金や時間を投資することで、商品やサービスなどの「プロダクト」を生み出している、というリターンを得ています。
このように、人や企業に投資を行うことで分かりやすく返ってくるのは、お金やプロダクトなどの「目に見える資産」です。
短期的に見ると、お金やプロダクトが得られるから、私たちはエネルギーを投入しています。
お金を得る、家や車を買う、飲食店でサービスを受ける、これらの「目に見えるもの」を受け取ることは生きる上で必要なことです。
しかし、ここで大事なのは、「目に見えるものばかりを追い求めると、人生は空虚なものになる」ということです。
「見えない資産」にフォーカスを当てて積極的に投資をすることで、社畜人生を脱することができます。
「ただ毎日働くだけでなく、転職の可能性や起業の道を探ったり、他の業界でも通用するスキルを磨いておく」
「自分の時間で他業界の知り合いや外国人などと交友関係を築き、会社以外の人間関係を構築しておく」
このように、投資の概念を自分に取り入れると、人生は大きく変わります。
というより、個人が戦略的に生きていかないと、生き残れない時代に突入するのです。
個人の「見えない資産」への投資は、一般的に「自己投資」と呼ばれます。
自己投資をすることで、リスクの大きい社畜生活から抜け出すことができるのです。
世の中は、貴重なものほど価値が生まれます。
一般的に物やサービスには「市場価値」が存在します。
そして、自分自身にも市場価値があります。
他人とは違う経歴があったり、自分にしかできない能力を持ったりすることで、「替えの利かない人」になることができます。
「目に見えない資産」の特徴は、その人自身に紐づいていて、他の資産と交換ができないということです。
例えば、英語のスキルをプログラミングのスキルに替えることはできません。
現金は人にとられますが、知識は人からとられません。
そうした資産を個人の中に溜め込んでいく必要があります。
今、どれだけの「見えない資産」を持っているでしょうか。
名刺から会社名を取った時に、自分自身の力でどれだけのお金を稼ぐことができるでしょうか。
そう考えると、「評判」も資産です。
もしかしたら、今の会社で頑張って成果を上げても、毎月の給料はあまり上がらないかもしれません。
しかし、そんな時こそ「投資の考え方」です。
短期的な給料を見るのではなく、長期的に稼げる力を身に付けましょう。
「見えない資産」を意識するようにして下さい。