やみくもに貯金をしている人は、不安に取り憑かれて生きることになります。
そこから脱するのに、いきなり大きな投資をはじめるのではなく、ちゃんと「自分のため」にお金を使ってみるのは、非常に良い選択肢だと思います。
特に、10代や20代の若いうちには、少しでもいいから「自分のため」にお金や時間を投資したいものです。
「自分のため」というのは、専門知識や教養、スキルなどの内面の価値を磨くための自己投資と、外見を磨いて好印象を持ってもらうための自己投資に分かれます。
会社だけに頼って生きていけない時代には、この両面を並行して磨くことが求められます。
ここで勘違いしてほしくないのは、外見への自己投資とは、ブランド物や高いスーツを身につけて相手を刺激することではないということです。
簡単な自己紹介と数十分の会話だけで、「なんかこの人、いいな」「また会いたいな」と思わせる力があるかどうかが大事なのです。
「人間関係」のパフォーマンスを最大化するためにも、第一印象を戦略的に良くすることがこれから大切になってきます。
人との出会いを資産に変えていくためには、「また会いたいな」と思わせる必要があります。
その第一歩が「自己紹介」です。
人の第一印象というのは、案外バカにできないものです。
その後も関係が続いていった時に、「最初は良い印象じゃなかった」ということは案外ずっと覚えているものです。
ちょっとした挨拶や人からの紹介のチャンスを逃さないためにも、自己紹介には「ひと工夫」を施したいものです。
自己紹介は、自分の価値を相手に伝えるための「プレゼン」です。
毎回アドリブで自己紹介するのではなく、一度ちゃんと事前準備しておくと差が付きます。
プレゼンも、資料をあらかじめ用意しておくことで上手にアピールできるのです。
自己紹介は、大きく2パターンに分かれます。
名刺交換のついでに簡単に自分について話す時は、「30秒」。
大勢の前で話す機会や、人に正式に紹介される時は、「3分」がベストです。
よく、異業種交流会などで押し売りのように自分のことを延々と話す人がいます。
ひどい時には、幼少の頃からの生い立ちまで語る人もいます。
講演会ではなく交流会なので、限られた時間で要点だけを伝えるようにして下さい。
30秒の自己紹介は、名前と所属と「今やっていること」くらいに留めます。
過去や未来の話は置いておき、あくまで今もっとも関心があることで、相手にも関連する話を選ぶことがベストです。
「運転手の仕事をしていて、プライベートでも車が好きです」
というように、「好き」を伝えるのがポイントです。
「高級外車に乗っています」「高いペットを飼っています」など、自己紹介の場で、つい自慢話をしたくなる人もいるかもしれませんが、ぐっと堪えて下さい。
相手が食いついてきて質問されたら話すのがマナーです。
次に、3分の自己紹介についてです。
30秒の自己紹介に加えて、起承転結のあるエピソードを1つ話すのがベストです。
ここでのポイントも、先ほどの30秒のパターンと同様に、自慢話にしないことです。
そして、できればつかみとして「笑い」をとれる話が良いです。
笑える程度の失敗談や自虐ネタは、人との距離を縮めるのに効果的です。
3パターンほど用意しておき、適宜、使い分けるようにして下さい。
この2つの自己紹介は、できれば文章に書き起こして、スマホなどでいつでも見られるようにしておくのがオススメです。
たかが30秒や3分だけで、「この人は近寄りがたい人だ」と思われるのと、「とても親しみやすい人だ」と思われるのでは、人生が大きく違ってきます。
24時間365日、常に自己アピールできる状態にして、自身の成長を加速させ、チャンスを広げて下さい。