名刺は情報の宝庫です。
先方からいただた「名刺」は、じっくりと観察して下さい。
名刺には、その会社の文化や体質がよく表れています。
明るいデザインか、落ち着いたデザインか、文字情報だけなのか、写真を使っているのか。
最低限の情報なのか、裏に細かな情報が書いてあるのか。
これらは全て相手の情報になります。
名刺を受け取ったら、すぐに名刺入れにしまわず、一通り目を通します。
そして、出来れば2~3個ほど質問をしてみて下さい。
人は、質問をされると、「自分に興味を持ってくれている」「この人は味方だ」と錯覚するものです。
この時に大事なのは、特に気の利いた質問でなくても大丈夫だということです。
「社名の由来はなんですか?」
「なぜ、この場所にあるのですか?」
そのように、目についた情報を深堀りしてみて下さい。
口下手でも、きっと相手と距離を縮めることができます。
名刺の力は、とても大きいです。
いくら実力があっても、踏ん反り返って待っているだけでは仕事はやってきません。
自分から主体的に名刺を渡しに行くことで、相手に存在を覚えてもらい、思い出してもらうきっかけを作ることができるのです。
「人と会うこと」は、コストのかかることです。
本来であれば、連絡先を調べ、アポイントを取り、面会場所まで移動し、そこで初めて会話をすることができます。
たくさんの時間や労力を投入する行為です。
それを考えると、自己紹介を準備したり、オリジナルの名刺を作っておくことは、自己投資としてやっておくべきです。
第一印象を最大化する人は、「プレゼント好き」であることが多いです。
自分のことだけを考えてしまうと、人にモノをあげる行為は、損失でしかありません。
しかし、ギブアンドテイクの関係は、ギブが必ず最初にきます。
いい情報が集まる人は、自ら情報発信をする人です。
いいノウハウを得られる人は、自らノウハウを開示する人です。
それと同様に、出会いをチャンスに変えるために、ちょっとしたプレゼント習慣を身に付けるのは非常におすすめです。
プレゼントをする時の最大のポイントは、「さりげないもの」にすることです。
せっかくモノをあげても、高価なものや貴重なものだと、相手に気を遣わせてしまいます。
「何かお返しをしなきゃ」と思わせてしまうものは、プレゼントとして適切ではありません。
ここでイメージしてもらいたいのは、関西の「飴ちゃん文化」です。
関西のおばちゃんというのは、みんな巾着袋やポーチに飴を入れて、飴ちゃん袋として持ち歩いています。
そして、美容院の待合室や喫茶店で隣り合わせた人など、初対面の人にも気兼ねなく「飴ちゃん」を差し出すのです。
おばちゃんたちの飴は、非常に良いコミュニケーションだと思います。
貰っても困る人はいませんし、自然と相手の警戒心をゆるめ、会話のきっかけを生むことができます。
飴1つくらいならば、コストも非常に低いです。
投資家的に見ても、ぜひこの習慣は取り入れたいものです。
もちろん、渡すものは飴でなくても大丈夫です。
クッキーやティーバッグ、入浴剤など、相手にプレッシャーを与えない「消えもの」がベストです。
「飴ちゃん文化」と「名刺」を、ぜひ自己投資に活用して下さい。