仕事の不満を口にする人がいます。
その人たちに、私は決まって「どうして今日も仕事に行ったんですか?」と尋ねます。
すると、いつも「行かないわけにはいかないから」と返ってきます。
しかし、本当は「しなければならないこと」など、ありません。
「新しい会社で別の仕事をする」と今日決断してもかまわないのです。
何歳であっても、学校へ行って勉強をしていいです。
歌やダンスを習っても、投資の勉強をしても、ヘリコプターの操縦を習っても、英語を習っても、いいのです。
どんなことでも、固い決意があれば、できないことなどないのです。
今の恋人が気に入らないなら、変えればいいです。
今の仕事が嫌なら、変えればいいです。
自分が好きになれないなら、今の自分を変えればいいです。
みなさんは、今、この瞬間にこの場で決断をして、一瞬で人生を変えることができます。
今までの習慣を変える、新しい技術を習得する、人との付き合い方を変える。
ずっとご無沙汰している人に電話をかけることで、新しい仕事の話が舞い込んでくるかもしれません。
毎日を、もっと前向きに、もっと穏やかな気持ちで過ごそうと、今この場で決断すればいいのです。
幸運なことに、「決断する力」というのは、誰にでも備わっています。
決断する力は、学歴やお金に恵まれ、由緒正しい家柄の選ばれた人間だけが持つことができる特権ではなく、王様でも、労働者でも、同じように手にしています。
みなさんも、もちろん持っています。
ただ勇気を振り絞って、自分の中にある強大な力を自分のために使えば良いだけです。
「自分は今までより素晴らしい人間になる」
「理想の自分になるために、どんな努力も惜しまない」
今日こそ、決断をして下さい。
しかし、決断を下すことの絶大な効果を知りながらも、とにかくやってみようとする人は少ないです。
それは、「決断する」ことの真の意味を知らない人がほとんどだからです。
「できればいいと思う」というレベルまで、決断の意味が薄まってしまっています。
「できれば禁煙したい」など、既に逃げ道を用意しているような言い方は、真の意味での「決断」ではありません。
「決断する」とは、「目標を達成することに全力を注ぎ、それ以外の可能性は全て切り捨てること」を意味します。
つまり、禁煙を固く決意した時点で、タバコを吸いたいと思うことも許されないのです。
たとえどんなに辛い決断であっても、一度覚悟を決めてしまえば、誰でも肩の荷が下りて、心の底からホッとするものです。
疑問を抱く余地などないほど明確な目標を定めた後は、とても爽快な気分になれます。
目標が明確であって初めて、望み通りの成果を手にすることができます。
問題は、ほとんどの人が「断固とした決断」がどんなものか、忘れてしまっていることです。
よりよい決断をするためには、決断することにどんどんトライすることです。
技術は反復によって習得するものだということを、忘れてはいけません。
決断する機会が増えてくると、自分の手で人生をコントロールしているのがよく分かります。
自分の人生をもっと高いレベルに引き上げられるよう、決断し続けて下さい。