行動を起こす2つの理由

 

意識する、しないに関わらず、人間が行動を起こす時、そこには何らかの「理由」が存在します。

 

この「理由」が、人間関係からお金のやりくり、健康、精神状態まで、人生のあらゆる面に影響を及ぼしています。

 

そして、一生を通じて人間を行動に駆り立てる理由は、「苦痛」と「快感」です。

 

人間が行動するのは、苦痛から逃れるためか、快感を得るためのどちらかでしかないのです。

 

「自分の人生を変えたい」という人は多いですが、「変わりたいのに、変われない自分」にイライラしたり、何をすればいいのか分からなかったりする人は少なくありません。

 

しかし、変われない本当の「理由」は、「原因」には手を付けず、「結果」ばかりを見て対症療法を施しているからです。

 

例えば、自分の人生を変えるために必要な「やらなければならないこと」を先延ばしにしてしまうのは、なぜでしょうか。

 

その理由はとても簡単です。

 

「このまま先延ばしにする方が、今行動を起こすより楽だから」です。

 

とは言うものの、先延ばしにし過ぎて、「とにかくやっつけて、おしまいにしたい」という衝動に駆られたことはないでしょうか。

 

それはある時点で、苦痛と快感が入れ替わったからです。

 

やらずに放っておく方が、今行動を起こすことより苦痛になったのです。

 

理想の男性や女性が目の前にいるのに、なかなか話しかけられないのは何故でしょうか。

 

何年も温めてきた新事業を実行に移せないのは、ダイエットを先延ばしにするのは、何故でしょうか。

 

それは、将来成功するチャンスを逃すより、この瞬間に行動を起こすことの方がもっと「苦痛」だからです。

 

勇気を振り絞って理想の異性に話しかけても、相手にされなかったらどうしよう。

 

安定した今の仕事を辞めてまで始めた新事業が失敗したらどうしよう。

 

空腹覚悟のダイエットで減量できても、リバウンドしたらどうしよう。

 

「だったら、何もしない方がマシではないか」という思考に至るのです。

 

これから何かを新たに獲得したいという願望より、現在手中にあるものを失う恐怖の方がずっと怖いのです。

 

「いくら苦労をしても、変われない人がいるのはなぜか」と聞かれることがあります。

 

その答えは、その人がまだ「我慢の限界」に達していないからです。

 

人間関係に悩まされた挙句、ついに行動を起こし、人生を変えることができるのは、それ以上我慢できない「苦痛の限界」に達したからなのです。

 

一口に苦痛と言っても、「人前で大恥をかく」という強烈なものから、「ちょっと不便に感じる」「退屈する」といった些細なものまであります。

 

しかし、誰でも「もうたくさんだ。もう2度とこんな思いはしたくない。絶対に変えてやる」と決心したことがあると思います。

 

その瞬間、今まで敵だった苦痛が自分の味方に変わります。

 

苦痛によって今までとは違う行動に駆り立てられ、今までとは違う結果を手に入れることができるのです。

 

加えて、自分に変化を起こすことで人生がどんなに楽しくなるかを考えられれば、行動を起こさずにはいられなくなります。

 

「今行動すれば未来は素晴らしいものになる」

 

そういう思いが「人生を変える」という決断を促す原動力になります。

 

私たちの心の中では、苦痛と快感がいつも綱引きをしています。

 

小さなことからでいいので、自分に変化を起こしてみて下さい。

 

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