前向きに活かす

 

苦痛を伴う感情に襲われた時、みなさんはどうしていますか?

 

その感情が湧き上がってきたことのメリットを見つけ、そこから学んだことを生かすための6つのステップがあります。

 

①「本当の感情」を明確にする

 

切羽詰まった人間は、自分の「本当の感情」が見えなくなることがあります。

 

わかっているのは、否定的な感情に「襲われている」ということだけです。

 

そういう時は、思い詰めずに、一歩下がって自分に問いかけてみて下さい。

 

「今自分は、本当はどう感じているのだろうか」

 

もし一番初めに「怒っている」と思ったら、「自分は本当に怒っているのか。それとも何か別のことを感じているのではないだろうか。本当は傷ついたり、何か失敗したと感じていたりするのではないだろうか」と自問し、「本当の感情」を探っていくのです。

 

傷ついたり、失敗した時の気持ちは、怒りほどには激しくないはずです。

 

少し時間をかけて、自分の本当の気持ちを明確にすれば、激情に足をすくわれることなく、より冷静にその場の状況に対応できます。

 

自分の本当の感情を明確にすることで、「感情」から何かを学び取ることも容易になるはずです。

 

②どんな感情であっても「受け入れる」

 

誰もが「間違った感情」は持ちたくないと思っています。

 

自分の感じ方が「間違い」だと思うと、他者、そして自分自身との対話にも支障をきたします。

 

どんなにみじめな感情、激しい感情であっても、自分の中から湧き上がってきた感情を信じようという気になれば、その感情が前向きに変化していくことを実感できるはずです。

 

自分自身との葛藤に終止符を打って、解決に向かって前進していることも実感できます。

 

感情は「悪」だとする姿勢では、激情の波を鎮めることはできません。

 

抵抗すれば、感情はますます勢いを増してきます。

 

全ての感情を分け隔てなく受け入れることが大事です。

 

③「感情からのメッセージ」にもっと耳をすます

 

何らかの感情がこみ上げてきたら、その感情に秘められたメッセージに関心を持って下さい。

 

例えば、もし寂しさを感じたなら、「友達が沢山いるのに寂しいと思うのは何故だろう。会いたいと言えば、きっとみんな喜んで会ってくれるだろう。この寂しさは、もっと色んな人と付き合いなさいというメッセージかもしれない」と考えてみるべきなのです。

 

自分の感情に対して好奇心が湧いてくれば、感情の持つ重要な特質を学ぶことができます。

 

④「この感情は処理できる」という自信を持つ

 

「自分にも感情をうまく処理できる」という自信を持つことが大事です。

 

感情を処理するのに、最も簡単で、時間もかからない効果的な方法は、以前に同じような感情に襲われた時のことを思い出し、その感情にうまく対応できた事実を再認識することです。

 

過去に同じ経験があるなら、今度もまた大丈夫です。

 

その時のことを参考にして、今、どうすれば気持ちを変えられるか、考えるのです。

 

今回もきっとうまくいくという自信を持って、今何をすべきか、心を決めて下さい。

 

⑤「今できることは、この次もできる」と自信を持つ

 

④で感情処理の仕方が分かったら、さらに一歩進めて、同じ否定的な感情が現れた場合に備えて練習しておくことが大事です。

 

簡単に感情を処理していく自分の姿を、想像する。

 

これを繰り返していくうちに、「こういう問題は簡単に解決できる」という確信が生まれてくるのです。

 

⑥夢中になって、行動する

 

①~⑤のステップが完了したら、最後はとにかく「夢中になって行動する」ことです。

 

何もしないで、グズグズしている時間はありません。

 

認識と行動に変化を起こすべく、自分の中で繰り返し練習してきたことを生かして下さい。

 

以上の6つのステップによって、人生で遭遇するほぼ全ての感情に対応できます。

 

習熟すればするほど、感情に”振り回される”のではなく感情を”操れる”ようになります。

 

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