刑務所での受刑者の過ごし方は、大きく分けて2種類あります。
群れて、派閥を作りながら闘争に明け暮れる受刑者と、孤独に黙々と、読書と筋トレに励む受刑者です。
前者は出所数か月後や数年後に、再び刑務所に戻ってくる確率が高いのに対し、後者は決して戻ってくることはなく、出所後に出世している人間さえいます。
中には大企業の経営者になったり、人気作家として活躍していたりする者もいます。
「刑務所の塀の外に出たら、頭脳と体力がモノを言う」
彼らは刑務所にいる時から、この揺るぎない事実を知っていたのです。
読書に励んでいる受刑者が、必ずしも学歴が高い者ばかりということはないです。
小学校すらろくに通わず、本などは1度も読まなかった受刑者が、まずは絵本から読み始め、最後には聖書や哲学書を読みこなせるようになるのです。
さらに興味深いことに、読書を続けるうちに、受刑者の顔つきが日増しに輝いていくのです。
「これほどの人間を、いつまでも刑務所に入れておくのは惜しい」と刑務官たちが思ってしまうほどです。
会話の内容も、思わず敬語を使ってしまいそうになるほど別人のように知的なものに変わってしまう。
読書は、別人になってしまうほどの知識を得ることができるのです。
知識を得るということは、物知りになることではありません。
知識を得るということは、自分が何も知らない、小さな存在であると気付くことです。
読書を続けた受刑者も、自分がいかに小さな存在なのかを気付かされたと思います。
本を読む人が成功しやすいのは、物知りになるからではありません。
読書家は自分が知らなかったことを知ると、感動した結果として何らかの行動を起こしたくなります。
そうして成功の確率が大きく高まるのです。
もちろん、これからの時代は「本」に限定する必要はありません。
みなさんが一番吸収しやすい媒体から学ぶことが大切です。
昔はネットサーフィンをしていると渋い顔をしたりする人がいましたが、今はむしろ「貪欲に知識を吸収している優秀な人」と見られる傾向にあります。
世間の見方や周囲の評価などは関係なく、みなさんのお気に入りを発掘すれば良いのです。
人間は、本当の価値を知ったら思わず動いてしまうようにできています。
これは個人の環境や年齢に関係なく、誰にでも当てはまる事実です。
例えば、宝くじを購入し続けている人が、念願の一等前後賞に当選したとします。
その事実を知っていながら、「換金」という行動に移さない人はいないと思います。
宝くじの価値を認める人が、万事に優先して動き出したくなる一大事だからです。
新しい知識や深い知恵との巡り合いは、まさに宝くじに当選したようなものです。
みなさんもぜひ読書を続けて、知識や知恵との巡り合いを体験して下さい。
本当の価値を知るということは、動くということです。
奇跡的に素晴らしい知恵と巡り合って、一歩も動かずにいることほど辛いことはありません。
そして実際に動いてみると、知識と現実のギャップがあることを知り、知的好奇心が大きく刺激されます。
だからますます知ろうとするし、ますます動きたくなるのです。
このサイクルこそが、人生に勝利を呼び込む成功法則なのです。
読書で、「本当の価値」を知る幸運を体験して下さい。