「教えたがり屋には近付くな」
「教えたがり屋には絶対になるな」
このような、教えたがり屋を忌避させる教訓があります。
表現の仕方はそれぞれですが、その理由は一致しています。
「人は実力が衰えるにつれて口が達者になり、自分より未熟な者に教えることで、劣等感を解消するようになる」
つまり、教えたがり屋とは、三流の仕事のやり方を未熟者に教え込むことで、自分の精神のバランスを何とか平静に保っている人々なのです。
もしみなさんが、こんな人たちに目をつけられたら大変です。
間違った仕事のやり方を全身の細胞に刷り込まれるだけでなく、膨大な時間を奪われることになります。
こうなるかもしれないことが頭では理解できていても、数年後は分かりません。
教えたがり屋に餌食にされた自分が、今度は教えたがり屋として、次なる新しい餌食を探し求めているかもしれません。
自分が教えたがり屋に捕まったり、教えたがり屋になったりしないためには、どうすれば良いのでしょうか。
それは、自分の近くに教えたがり屋が寄ってきたら、どんな理由をつけてでも離れて下さい。
そして教えたがり屋から逃げた後でやってほしいのは、実際に結果を出し続けている人から学ぶことです。
しかし、実際に結果を出し続けている人は概して多忙です。
仮に表面上は多忙に見えなかったとしても、考えることに時間を費やしています。
だから、他人に自分のノウハウを教授するというような手間のかかる行為に、わざわざ時間とエネルギーを費やしたいと考える人は少ないです。
だからこそ、無理にでも学ぶ価値があります。
もし許されるなら弟子入りしたり、仮に弟子入りできなくても、仕事先に同行させてもらい、その仕事ぶりを見学させてもらえたなら、有形無形の仕事の真髄を会得できることは間違いありません。
その代わり自分は、相手が喜ぶことを常に考えて、いただいた知恵についてなんらかのお返しをして、相手を喜ばせる必要があります。
相手を喜ばせることができれば、再び相手も自分を喜ばせてくれるからです。
1つお返しのヒントを出すなら、結果を出し続けている人は、組織のルールに寄り添うふりをしながらも、その人独自のノウハウで淡々と結果を出しています。
自分はその人が密かに採用しているノウハウを観察・発見して、それがうまく回るようにアシストすればいいのです。
全てうまくこなすのは簡単ではありませんが、自分の実力が飛躍的に上昇することは確実です。
教えたがり屋には決して捕まらず、結果を出し続けている人から仕事を学んでください。