限界の苦痛

 

「自分の行動を変えたい」と思ったら、効果的な方法は1つしかありません。

 

人は、「心から欲しいものは何か」と聞かれると、「欲しくないもの」や「もう経験したくないこと」について20分も話し続けます。

 

人生では自分が注目したものが自然と引き寄せられるので、欲しくないもの、経験したくないことばかり考えていると、かえってそれを引き寄せてしまいます。

 

変化を起こす最初のステップは、自分が本当に欲しいもの、つまり行動の目標を決めることです。

 

目標が具体的であればあるほど、達成までにかかる時間も短くなります。

 

また、何が目標達成を邪魔しているかを考えることも重要です。

 

私たちは、「現状に甘んじる」より「変化を起こす」ほうが大変だと考え、変わることに尻込みしがちです。

 

失敗への恐怖や将来への不安は「心から欲しいもの」から私たちを遠ざける典型的な例です。

 

自分を変えたいと思っているのに、最初の1歩が踏み出せずにいる人が多くいます。

 

変われるかどうかは、その人の「能力の問題」ではなく、「意欲の問題」なのです。

 

今、この瞬間に変化を起こすには、「変わらずにはいられない」という強い緊迫感を作り出すしかないのです。

 

しかし、多くの人は、相反する感情や思考の狭間で身動きが取れなくなっています。

 

「タバコのせいで癌になるのは嫌だ。でも禁煙しても癌になるかもしれないのに、タバコの快感を諦めることはできない・・・」という具合です。

 

どうすればこの矛盾を解決できるのでしょうか。

 

1つの方法として、「苦痛の限界」を経験することが挙げられます。

 

痛くて痛くてもう我慢できなくなれば、脳は「こんな思いはもうたくさんだ。あと1日、いや1秒だって我慢できない」と悲鳴を上げ、その場で変わろうとします。

 

例えば、人間関係で我慢の限界に達した経験はありますか?

 

今のパートナーと一緒にいても全然楽しくない・・・。

 

それなら別れればいいだけの話ですが、なぜそうしなかったのか。

 

多分、「この人と別れても、もっといい人が見つかるとは限らない。今は辛いけど、なんとかやっていける」と考えたに違いないのです。

 

こうした考え方が、変化を起こそうという決意の邪魔をするのです。

 

しかし、ついに、「こんな縁は断ち切って、1人になる方がマシだ」と思う日がやってくるのです。

 

そして”痛みの限界”に達して、変化を起こします。

 

健康についても同じで、自分の太った身体にもう1日も我慢できないと思った時に、初めて行動を起こすものです。

 

お気に入りのジーンズが入らないとか、階段を上る時に股ずれするとか、鏡に映る自分の姿に嫌気がさしたなど、具体的な経験が引き金となります。

 

今までに何度も自分を変えようと試みて失敗してきた人は、変われなかったことで受ける苦痛が弱すぎるのです。

 

「苦痛の限界」に、まだ達していないのです。

 

変わらなければ、どんな負担を強いられるか。

 

今変わらなければ、一体人生で何を失うことになってしまうのか。

 

自分が変わらなければ、家族や友人など、自分にとって大切な人たちにどのような影響があるのか。

 

「苦痛の限界」に達して、変化への1歩を踏み出して下さい。

 

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