皆さんは、ブラックシープ、つまり「黒い羊」を見たことがありますか?
あまり見かけることがないと思います。
羊はたいてい白です。
この「ブラックシープ」という言葉は、英語のスラングで《はぐれもの》とか《厄介者》という意味です。
つまり「異端児」ということです。
一見、あまりいい印象を与えない言葉ですし、実際に悪い意味として使われることが多いですが、私はむしろこれをいい意味に捉えています。
白い羊の群れの中に一匹だけ黒い羊がいたらどうですか?
嫌でも目立つと思います。
人間もそれと同じで、人と違うところがあったり、人と違うことをしたりすると、必然的に目立つと思います。
そのことを不安に思うのか、それとも人と違うことを誇りに思うのか。
これは自分の意識の持ち方ひとつで大きく変わると思います。
皆さんは、小さい頃「変わり者」と言われたり、「みんながやっていることを、なぜあなたはできないの」と怒られたりしたことはありませんか?
そして、「なんで自分は人と同じように考え、振る舞うことが出来ないのだろう?」という悩みを持ったことがある人もいると思います。
しかし、人と違う考え方がビジネスには役立つと思います。
人と違う視点で物事を見られることが、とても強い「武器」になるのです。
多くの日本人は、人と違うことを嫌います。
なぜなら、人と違うことをして失敗した際、言い訳が出来ないからです。
そして、大勢の白い羊たちに笑われることを恐れているのです。
だったら、自ら白い羊でいる方がいいと、考えるわけです。
しかし実は、「ほかの人が経験できない失敗」こそが「自分だけの宝」になると思います。
つまり、「ブラックシープの法則」とは「勇気をもって人と違うことをする」という意味です。
どの世界も、「成功者」と言われる人たちは約5%しか存在しないと言われています。
つまり、「成功者」は5%、それ以外が95%というわけです。
そして、この5%の成功者はみな「ブラックシープ」ということだと思います。
100人のうち、95人とは違う選択をしたからこそ成功したのです。
なので、100人中、95人が反対したら、その先には「成功への道」が待っている可能性が高いと言えると思います。
リーマンショックで米国不動産が暴落したとき、一目散に逃げて行った「白い羊」と、「100年に一度のチャンス到来」とばかりに、逆に攻めに向かっていった「黒い羊」だとどちらが成功したと思いますか?
人と同じことをしているだけでは決して成功できないのです。
これがまさに、ブラックシープの考え方だと思います。