どんな職種のどんなビジネスでも、お金はお客さんから入ってきます。
会社同士のビジネスであっても、源をたどれば必ず誰かのお金から始まっています。
それがめぐりめぐって、給料という形で支払われるのです。
つまり、自分のお金は全て誰かが使ったお金という事です。
お金に羽はついていません。
いつも、誰かが持ってくるのです。
だから、お金をたくさん集めようとするよりも、人をたくさん集めた方がいいと考える事もできます。
そして、「もっとお金を使う」という事は、自分だけでなく他の人にも当てはまります。
つまり、もっと自分にお金を使ってもらえるようになるのです。
あなたがサラリーマンであっても、会社を経営していても、必ず人に満足してお金を使ってもらう事を考えなくてはいけません。
どんなにすばらしい商品やサービスでも、それに対してお金を使ってくれる人がいなければ、稼げないからです。
そう考えると、人はどんなことにお金を使うのだろうか、という疑問が浮かんできます。
「なぜ人は、お金を使うのか」なんだか哲学的な問いに思えるかもしれませんが、普段お金を使っている場面に置き換えると、すごく分かりやすくなるはずです。
つまり、何かを「買う」ときです。
だから、こう言い換える事ができます。
なぜそれを買うのか?
「それが欲しいから」というのが当然の答えだと思います。
では、なぜそれが欲しいのでしょうか?
それを手に入れる目的は一体何でしょうか?
わかりやすく、家で考えていきます。
家を買うのは、家族で楽しく暮らすためとか、やっぱり賃貸じゃなくマイホームがいいからとか、何かしら目的がはっきりしている事が多いはずです。
そうすると、欲しいのは「家」ではない事がわかります。
家族と楽しく暮らしたいといった思いを叶える事が、「家」を買う本当の目的です。
つまり、人がお金を使って手に入れたいのは「気持ち」であり「感情」なのです。
もっと身近なものでも同じ事が言えます。
例えば、ペン一本にしたってそうです。
「なぜペンを買うのか?」と聞かれれば「必要だから」と答えると思います。
では、「なぜ必要なのか?」「仕事に使うから」確かにそうです。
でも、仕事に使う事が目的なら、別に買う必要がありません。
極論すれば、使うたびに誰かに借りたっていいわけです。
しかし、「それは面倒だし、ペン一本も買えない人と思われたくない……」そういう感情を満たすために、ペンを買うのです。
人がお金を使うのは、4つの感情があるからです。
安心 「生きるためにお金を使う」
共感 「愛するためにお金を使う」
成長 「学ぶため、経験するためにお金を使う」
貢献 「自己重要感を満たすためにお金を使う」
家を買う目的が「家族と楽しく暮らしたい」なら、それは「共感」を得るためだと言えます。
「賃貸が嫌」な人は、家を所有する事で「安心」を得たいのかもしれませんし、家を買えるという意味で「自己重要感」を求めているのかもしれません。
仕事に使うためにペンを買うのは、「安心」か「自己重要感」、もしくは「成長」のためという場合もあります。
いずれにしても、何を買うにしろ、それによって欲しい感情は変わります。
人間というのは、お金を払って、欲しいものを買っています。
欲しいものを買うという事は、本来自分の感情で買っているのです。
その感情を上手くコントロールができれば、「価値」のあるものだけを選び抜ける人間になっていきます。
どこにお金を使うのかで未来は変わっていくので、感情を頭で理解して、お金の使い方を間違えないようにして下さい。