突然ですが、ティーカップの姿を思い浮かべてみて下さい。
なぜ、カップの下にはソーサー(お皿)がついているのでしょうか?
なぜ、カップの「持ち手」は指が入りにくく、指と指でつまむような形になっているのでしょうか?
イギリスでは、午後に紅茶を飲みながらお菓子を食べる「アフタヌーンティー」の習慣がありますが、イギリス人には「猫舌」が多いそうです。
そこで、昔の貴族たちは、アフタヌーンティーを楽しむ際に、カップから紅茶を直接飲むのではなく、いったんソーサーに移し、紅茶を冷ましてから飲んだのです。
なので、カップだけでなく、ソーサーが必要だったというわけです。
さらに、熱を逃がしやすいようにティーカップは薄いのです。
ティーカップが薄いのには、もう一つ理由があります。
それは、光を通す事で、紅茶の色を鮮やかに見せるためでもあるそうです。
また、「持ち手」は指が入りにくく、指と指でつまむようになっているのも理由があるみたいです。
その昔、紅茶はイギリスのしか飲む事ができませんでした。
貴族の婦人たちは手袋をしていたので滑りやすい。
そこでつまむ事で滑りにくくした、というのです。
なぜ、私が突然このような話をしたかというと、ティーカップには、今のティーカップの形になる「歴史」があった、という事を言いたかったからです。
つまり、物事にはそれぞれそうなった理由があるのです。
それをなんとなく受け入れるのでなく、「なんでそうなったのか?」と考えてみる事が大切、という事なのです。
これは全ての事に通じると思います。
投資家脳は、「なぜそうなったのか?」「どうしてこういう事象が起きたのか?」を常に追求します。
なぜかと言うと、「投資」とは、現在の資産を減らす事無く未来に送り、無事に子孫に継承する事にあるからです。
その為には、ある程度の「未来」を予測し、その変化に対応できるだけの対策を打っておかなければいけないのです。
未来を予測するためには、まず歴史をさかのぼり、そうなった「理由」を知る事が重要だと思います。
歴史の流れを知っている人だけが、「次」をつくれる。
つまり、「点」ではなく、「線」で学ぶ事が大切なのです。
経済にもすべて「理由」があります。
それを事象という「点」ではなく、「線」という流れで知る事が必要だと思います。
過去の「歴史」から流れを知る事で、「未来」を予測する力がついてきます。