気持ちも込めてうまく伝えているつもりなのに、提案が相手に響かない、相手の心が動かない、なんでなんだろう?という時があると思います。
そして、提案を聞いている相手自身も、「良さそうなのは分かりますが、なんでですかね、なんだろう?今ひとつ、乗り気になれないんです」となってしまったりして。
あるいは、チームメンバーたちに「こうしていこう!」と伝えても、なぜかみんなが受け身なままで、なかなか主体的・能動的に動いてくれないという時もあると思います。
自分では言いたい事をちゃんと伝えているつもりなのに、相手の心が動かなければ、相手を動かす事はできません。
なぜだと思いますか?
まさに、ポイントはその「なぜ」かもしれません。
私達は課題を与えられた時、それをどのように(How)解決するか、あるいは解決するためには何(What)をすべきかと考えてしまいがちです。
決してそれは間違っているとは言えませんが、それらを考える前に「なぜ、その課題を解決したいのか?」といった「なぜ(Why)」を考えない事には本来の目的を失ってしまう時があるのです。
皆さんの会社でも、「あれ?これって、そもそも何のためにやるんでしたっけ?」なんて会話をする時がないですか?
それは「本来の目的ってなんでしたっけ?」と同じ事だと思います。
つまり、「なぜ」です。
ちなみに、「目的」はゴールとも言いますが、もう1つ同じような言葉に「目標」があります。
この違いは何かというと、前者が「なぜ?」あるいは「何のために?」というゴールであり、後者は前者を叶えるための到達点(=何をするか)というゴールです。
そして、その2つのゴールがズレてしまうと、「あれ?そもそもこれってなぜやるんでしたっけ?何のためでしたっけ?」なんて話になってしまいます。
「なぜ」から考える事を「Why思考」とも言いますが、提案でも依頼でも、相手に何かを伝える時には、まず大切なのは「なぜ」から伝える事です。
「なぜ」は夢や大義、あるいは情熱とも言い換えることができます。
そして、その夢や大義や情熱を叶える手段が「どのように」であり、そして、その手段が形として現れたものが「何を」という事になります。
人は「なぜ」に動かされます。
なぜなら、「なぜ」は「どうしても、これを叶えたい」という夢や大義、情熱だからです。
強い感情だからです。
そして、その感情を共有する事ができさえすれば、それを叶える方法がどのようなものであれ、相手の心を羽後腰、そしてそれが行動に繋がるのです。