悩み事がある時には、仕事が手に付きません。
そわそわしたり、些細な事でイラっとするなど、不安や焦りが仕事に影響してしまいます。
悩みごとがあっても、仕事は仕事としてきっちりとこなすのがプロだと思います。
その為には、不安や焦りの正体を知っておいて下さい。
私達の不安や焦りの感情を抱かせているのは、ノルアドレナリンという物質です。
ノルアドレナリンは、脳を覚醒させる物質の1つで、主に注意や集中を促す働きがあります。
なぜ、集中力を生み出す物質が不安の正体なのでしょうか?
それには、動物的なしくみが関係しているそうです。
草食動物が餌を食べているところイメージして下さい。
この動物の視界に、肉食動物が映ったとします。
すると、草食動物の集中力はぎゅっと高まると同時に、不安や恐れといった感情が湧きおこります。
これが、ノルアドレナリンが増えた時の反応です。
更にこれが、自分が理解できる範囲を超えて、極度の緊張状態になると、集中力を通り越して頭が混乱して真っ白になってしまいます。
つまり、刺激がなく、安心しきっている時には、ノルアドレナリンが少なすぎるためにぼーっとしているので、集中力は落ちるのです。
逆に、極度に緊張してノルアドレナリンが増えすぎても、不安になり、混乱して集中力は落ちるのです。
不安と集中力の関係は、ノルアドレナリンの量と深く関係していて、その関係は、逆U字曲線を描いています。
悩み事でぐるぐる頭が回っていて、集中できない時は、ノルアドレナリンが増えすぎています。
ノルアドレナリンが増えすぎたのは、自分が理解できる範囲を超える事態が起こったからです。
そんな時は、「憶測」をやめてみて下さい。
悩み事のほとんどは憶測です。
事実ではないので、考えても答えが出る事はありません。
それに、憶測で考えていた事が現実に役立つ事も、ほとんどありません。
脳は憶測をすると、ノルアドレナリンが増えすぎて、不安を生み出し、集中力が奪われます。
「○○さんはどうなるんだろう?」
「○○さんはどうするつまりだろう?」
このような考えが頭に浮かんだら、「答えが出ない事は考えない!」とつぶやいて、ピシャっと憶測をストップさせた方が良いと思います。
脳に集中力を無駄遣いさせてはいけないという事をしっかり覚えておいて下さい。