作り笑い

 

他人の心を読んでうまく嘘をついてくのが社会で生きて行くのに必要な技術だとすると、体に求められる技術は作り笑いです。

 

本心を隠して顔だけ笑う状態ですが、人が作り笑いをしていると、それは作り笑いだ、という事が分かることがあると思います。

 

作り笑いは、作り笑いである事がばれます。

 

楽しくて笑っている時と、作り笑いの時では何が違うと思いますか?

 

脳が体を動かすには、記憶された体の動きをもとに自動的に体が動く場合と、こんな風に体を動かそうというようにあらためて動きをつくって命令する場合があります。

 

楽しくて笑っている時は、記憶された顔の動きが自動的に出力されています。

 

脳の中では、前頭基底ループと呼ばれ、補足運動野、被殻という体の動きを記憶する部位が関与し、記憶情報でパターン化された体の動きをそのまま運動する神経に伝えています。

 

思わず笑ってしまった時は、この部位が使われているそうです。

 

写真を撮る時に正面に立ってかしこまっている顔ではなく、自然に談笑している時に写真を撮られた顔は、他の人から見ると「いい顔しているね」と言われます。

 

この時に使われている機能です。

 

一方で、作り笑いは、文字通り、一時運動野という部位で笑った顔をつくっているそうです。

 

一時運動野は、新しい運動を意図的につくり出す部位です。

 

脳が顔の筋肉に命令して無理矢理動かしています。

 

これでは顔が引きつってしまうのも仕方がありません。

 

この一事運動野を使った作り笑いをしていると、顔の筋肉の運動が自動化されて行かずに骨と筋肉のポジションに無理が生じて、その結果、ほうれい線が深くなるともいわれているそうです。

 

作り笑いを続けていると深いほうれい線の顔が出来上がると思うと、何としても楽しく笑いたいものです。

 

作り笑いをする場面では、あなたはちっとも面白くないと思います。

 

冷ややかな気持ちでいる時に、顔だけ無理に笑っているという事です。

 

社会の中で自分をしっかり持つには、他人からのフィードバックが必要だと思いますが、鏡で顔を見る事でも、自分が今、自発的に行動しているか否かが分かります。

 

あなたが他人の作り笑いをすぐに見破る事ができるように、あなたの顔も作り笑いをしていると、あなた自身にすぐにばれると思います。

 

自分の顔を鏡でよく見る事も、社会の中で自分を保つ大切な行為なのです。

 

最近は、社員の方々が自発的な動機を持って仕事ができる仕組みを作っている企業も増えてきました。

 

自分で企画した仕事したり、チームの中で自分の役割を全うするなど、自分から考えて動いている時は、自然な笑顔ができているはずです。

 

なので、皆さんも仕事に対して、自発的な動機を持つように心がけて下さい。

 

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