いい人には「人から嫌われるのが死ぬほど怖い」「皆から好かれないと自分の価値はない」という思い込みがあります。
確かに、自分にメリットがある人には嫌われないようにする必要があるかもしれませんが、周囲の人全員である必要はありません。
現実には、どんなに素晴らしい人、素敵な人だと思っても、万人に好かれる人は存在しないのです。
えてして「完璧すぎて嫌い」と思う人もいるのです。
人は結局、「この色が好き」「この色は嫌い」というのと同じレベルで他人を評価しますから、色があれば好きな人も嫌いな人も現れるという事です。
逆に、周りに合わせて自分の主張をしないという事は無色透明ですから、嫌われない代わりに好かれもしないという事です。
それどころか、存在を認められてもらえずスルーされるだけです。
なので、自分を嫌いな人がいるというのは、自分の意志で生きているという証拠なのです。
それでも、嫌われるのが怖いという場合、家系図ならぬ自分の「人間関係地図」を描いてみる事です。
ノートの中心に自分の名前を書き、今の自分に関係している名前を配置していきます。
そして、苦手だと感じている人の名前の横に、その人とつき合う事によるメリットと距離を置く事によるデメリットを書きます。
次に、交換を持っているとか、普通の感情を持っている人の名前を書き、同じようにその人とつき合う事によるメリットと距離を置く事によるデメリットを書きます。
そして、苦手な人とつき合う事によるメリットを、他の人で代替できないかどうかを探します。
次に、苦手な人とつき合う事によるデメリットを吸収してくれる人はいないかを探します。
もちろん、1人で全部カバーできないでしょうから、こっちはあの人、そっちはこの人、というふうに、複数人で補えれば大丈夫です。
すると意外に、苦手な相手と付き合う事をやめても、他の人間関係の中で十分フォローできそうだ、と感じてくるかもしれません。
あるいは不十分であっても、これなら関係を切っても大勢に影響はなさそうだ、と思えてくるはずです。
「人間関係のすべてを損得で判断するのは寂しい考え方だ」と感じる人もいるかもしれません。
では、その「寂しさ」と、あなたがこれから積み重ねるであろう、「気苦労」とを天秤にかけた時、どちらを重視した方が、あなたの幸せに貢献するでしょうか?
また、あなたが今の人間関係を維持しようと時間を使えば、新しい出会いの為の時間や、もっと関係を深めたい人と接する時間がなくなります。
そう考えれば、気疲れしながら既存の関係を維持する事に時間を使う事と、もっと自分が輝ける新しい人との出会いに時間を使う事と、いったいどちらが有意義な人生に繋がるかが分かると思います。