比較

 

いい人は、自分の価値判断に自信が持てず、行動を躊躇します。

 

その為、自分の主義主張を通して、自分らしく生きている他人を羨ましいと感じます。

 

しかしプライドは高いので、その羨ましさは嫉妬という形で表出します。

 

成功した人に対しては、「何か悪い事をしたんだろう」「どうせすぐにダメになる」「たまたま運が良かっただけ」と妬みます。

 

同僚が先に昇進した時、「なんであいつが」「会社は見る目がない」と拗ねたりするのです。

 

だからといって、自分が何か努力をするわけでもありません。

 

そもそも努力するのを面倒くさがります。

 

それに、もし努力してもうまくいかなかった時、自分の無能感を突き付けられるのが怖い。

 

なので他人を批判するだけで、自分は何も動かないのだと思います。

 

他人を批判・否定して落とせば、自分を高い位置に置く事ができるので、プライドは維持されます。

 

彼らはそれで満足なのです。

 

そういう人が多いからこそテレビや雑誌でも、不祥事やスキャンダルといった他人の不幸を取り上げた方が売れるのです。

 

自分の価値観、自分の生き方に自信を持つには、自分で目標を立て、それを自分の力で達成するという経験を積む事です。

 

その体験が、「自分はやればできる」という自信を生みます。

 

その為にも、まずは「打ち込めるものを探す」事です。

 

趣味のお稽古でもいいので、自分が夢中になって取り組み、「上達しているという実感」を得ていくのです。

 

そもそも他人の事をひがんだり、陰口を叩いたりするのは、不完全燃焼でくすぶっているタイプの人に良く見られる傾向です。

 

やれる力があるのに出し切っていないから、他人の成功や幸せを見て焦る。

 

自分はこんなもんじゃないのに、チャンスさえあればできるのに、なんであの人が、などと妬んでしまう。

 

インターネットで情報が瞬時に流通する時代、他人の努力のプロセスは見えず結果だけが見えるため、「いい人」は無能感を突き付けられて落ち込みます。

 

しかし、夢中で取り組んでいる事が楽しければ、その過程自体で幸福感を味わえるため、「成功の裏にはプロセスがある」事が分かります。

 

他人の成功や幸せも認め、受け入れられるようになると思います。

 

そして上達している実感が持てれば、自分は成長している、自分はやればできると、自身にも繋がります。

 

ただしこの方法は、現実逃避にもなりやすいので注意が必要です。

 

例えば結婚したいけどできない、だから仕事に没頭するといった、自分が本当に望むものがあるのに、見たくないからそれとは違う場所に逃げ込もうとします。

 

こうした逃避行動は、自分で今の環境を打開するのではなく、環境が自分を変えてくれるはずという、受け身の発想から来ています。

 

結局、他の何かに依存し続ける事に変わりありませんから、自分で何か成したという達成感は得られません。

 

そしてそれは、僻み体質をますます強化しかねないので、やはり自分の夢や欲望、コンプレックスに素直になって分野を探す事をお勧めします。

 

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