結果自体の評価の仕方も、マインドセットによってまったく反対になります。
例えば、誰しも、どんな人でも、自転車に乗れるようになるためには「100回」は絶対に転ばないと乗れないとします。
つまり、101回目には乗れるようになるとします。(世の中、どんな事でも、ほとんどはこのような事だと思いますが、当事者には100回という事が見えていなかったりします。100回とはもちろん例えの話です)。
その前提で考えた時に、100回転ぶ事は失敗ですか?
成功ですか?
どちらでしょうか?
これは、「自転車を乗れるようになる事」をゴールとするのであれば、もちろん100回転ぶ事は成功になります。
では、どうやったら1番早く自転車に乗れるようになりますか?
答えは、最速で100回転ぶ事です。
100回転ぶ事は、絶対必要条件だからです。
でも実際はどうでしょうか?
皆さんが自転車をはじめて買ってもらって、最速で100回転ぶ事をしましたか?
多くの人はしないと思います。
いかに転ばないようにするかを考える事を最初にすると思います。
これは、転ぶ事を失敗だと思っているからです。
絶対に出来る訳がないのに、「最初の1回からどうしたら転ばないで乗れるか?」を考えて、最初の一回目に挑む事に時間がかかっています。
これは、自転車に限った話ではありません。
人生のほとんどの物事には、この自転車の話のような事だと思っています。
どんな事であっても物事が上達するための普遍的な本質が、この自転車の話にはあるのです。
このように机上の話だと、皆、頭では理解ができ、「確かにそうだよな」と思います。
分かったつもりになります。
ただ、知識を得たり、知っただけでは、残念ながら変わりません。
頭の中の世界ではなく、現実の世界では、実際は良いマインドセットを持っている人と、そうでないマインドセットの人で、やっぱりというべきか、取る行動は変わってきます。
今回の自転車の話で言えば、まず自転車に乗って、絶対に早く転ぶべきなのです。
転ぶ事は成功なのです。
短期の失敗は、転ばない事です。
その失敗をしてしまうと、ゴールである「自転車に乗る事ができる」という成功もつかめなくなってしまいます。
短期の成功は、転ぶ事です。
転ぶ事によって、長期の成功である「自転車に乗る事」ができるのです。
しかし、多くの人が「短期の成功を間違えて、長期の成功は当たり前に逃す」事をしています。
マインドセットが変われば、結果の評価の仕方が変わります。
結果の評価の仕方が変わると、今やるべき事が変わり、成果に大きく繋がっていきます。
考え方やスキルだけを身につけても、問題は解決しません。
結局は武器を使いこなせないからです。
成果を出すためにするべき事は、マインドセットを変えていく事、強化していく事、成長させる事です。
根源的に、自然的に、無意識にそのように思うのか、ある意味、頭ではわかっているけれど、実際はそうは思えなければ、考え方、行動においての迷いの有無、量や質に大きな影響を与えます。
「マインドセットがどういう状態か」によって、結果として、成果が大きく変わるのです。