2つのリスク

 

皆さんは、失敗をした時に、「なんだか損をした」という感情が押し寄せてくる事はありませんか?

 

ほとんどの人にとって、失敗をすれば「得をした」と思う事はなく、「損をした」という感情になるものです。

 

そもそも失敗したいと思って、失敗する人はいないのだから、当然言えると思います。

 

そこで将来のいずれかの時において、何か悪い事象が起こる可能性の事をリスクといいますが、失敗も、そのリスクの1つです。

 

なので起こる可能性に対して、もちろんリスクヘッジという考えを持って、できる限りリスクを最小限に抑えようとする守りの姿勢も必要な事ではあります。

 

しかし、「引きずる人」というのは、失敗した経験から、考えの方向性として、もう二度と失敗したくないと考え、極端なまでにリスクを避けようとします。

 

更には恐れるあまりにリスクをなくそうとさえ考えるようにもなるのです。

 

こう考えてしまう理由の1つとして、人には「損失回避の法則」という特性があるからです。

 

例えば、多くの人は1万円をもらった時の喜びより、1万円を落とした時の悲しみの方が2~2.5倍も重大に感じてしまうと言われています。

 

この法則からも、人はうまくいった事は、時間が経つと忘れてしまいがちですが、失敗は苦しい思い出として記憶に残りやすいのです。

 

なので無意識に、得する事よりも損する事を避けようとしてしまうのです。

 

ただ、そんな事では何事もうまくいくはずがありません。

 

もうお分かりだと思いますが、人間であれば失敗しないなんて事は絶対にないのです。

 

更に新しい事や難しい事にチャレンジすれば、尚更失敗する事も多くなります。

 

それこそ失敗する事が、挑戦している証拠です。

 

なので、リスクを取る事なしに、何かを成し遂げようと考えるべきではないのです。

 

そして普遍の法則として、リスクを取ればとるほど大きな成果をあげる事ができるのです。

 

例えば、イチローさんあは、あれだけの実績があったのだから日本の野球界で活躍していれば何も問題はなかった。

 

高い年俸が約束されていたはずです。

 

それなのに、メジャーリーグに挑戦し、あれだけの成績を残し引退しました。

 

リスクを取った事により、より高い地位や報酬を手にしたとも言えると思います。

 

そこで「跳ね返す人」は、あまり考えないで安直に行動したり、慎重になり過ぎて行動できない事にならないよう、バランスを考えます。

 

闇雲に何も考えずに、リスクを取るわけではなく、やる事で起きるリスク、やらない事のリスクの両方を考えます。

 

更に「跳ね返す人」は、リスクを一切伴わない選択などないと知っています。

 

最奥の事態にはどう対処するべきか、その損害はその程度かを冷静に予測できているからこそ、失敗が起こる事も恐れず、それを想定してチャレンジしていけるのです。

 

それは「跳ね返す人」が、リスクにはネガティブな側面があっても、良い結果をもたらしてくれる場合もあるとも考えているからなのです。

 

皆さんもやってみると、「思っていたほど悪くなかった」と思う事、あると思います。

 

むしろこれだけの変化の大きい現在、少しでも損失を小さく済ませたいという気持ちを持っていると、目の前のチャンスに気付かなかったり、しり込みして機会を見送る事もあるのです。

 

リスクをなくせないか考える事の方がリスクだという事を覚えておいて下さい。

 

やらない後悔よりも、「たとえ失敗に終わったって、やった後悔の方が、数年後振り返った時に誇りに思える」と考え、自分に言い聞かせ、どんどんリスクをとって前進していって下さい。

 

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