行動の源

 

私達人間の行動の源、それは「感情」だと言われています。

 

「誰かに喜んでもらいたいから、頑張ろう」

 

「すごいと思われたいから、努力して目標を達成しよう」

 

その人を行動に突き動かすための強い力を持っているのが感情です。

 

しかし一方で、強力であるがゆえに、感情は私達の行動を「止めてしまう」場合もあります。

 

例えば、イライラするような出来事が起きて、今するべき事に集中できず物事が進まなかったり、何か悲しい事があり、その悲しさで何もやる気が出なかったり・・・。

 

こういった「負の感情」は、自分に足りなかった何かや、大切な何かを気づかせてくれるためには、必要な感情でもあります。

 

しかし、いつまでも感情に支配されて行動できなかったり、新しい幸せを手にする事ができなくては、意味がありません。

 

こうした感情とは、うまく付き合っていく必要があると思います。

 

では、負の感情に陥ってしまった場合の対処法はというと、それはとてもシンプルなものなのです。

 

重要なのは「なぜこれが効果的なのか」というメカニズムを理解しているかという事です。

 

メカニズムが分かっていなければ、再現性にかけてしまうのです。

 

負の感情に陥ってしまった場合の対処法は、「何かに没頭する」という事です。

 

例えば、あなたに何か「頭にくる出来事」があったとします。

 

そんな時、あなたはどうしますか?

 

美味しい料理を食べに行くという方も多いのではないかなと思います。

 

確かに、「美味しい料理を食べている時」は、「その料理の事しか考えない」という方もいると思います。

 

「美味しい料理」に「没頭」している。

 

そして、「美味しい料理に没頭している時」には「頭にくる出来事」を忘れています。

 

ここに感情のメカニズムがあります。

 

あなたが頭に来る事、怒っている事、悲しんでいる事、不安に思っている事・・・それはいったい「いつ」の出来事でしょうか?

 

すべて「過去」もしくは「未来=これから」の出来事であるわけです。

 

「負の感情」が生まれている時は、「今」を生きていない証拠です。

 

自分自身の感情がグラついている時は、必ず意識が「今」にない時です。

 

このように意識が過去やまだ起きていない未来に行ってしまう事を、「マインドワンダリング」と言います。

 

私達が日常で「今」の事を考えているのではなく、過去に起こった出来事や、まだ起きてもいない未来に思いを巡らす時間は、1日のうちどれくらいあると思いますか?

 

ある調査では、私達が目の前の出来事、つまり「今」を生きていない時間は、1日の43%もあるという結果が出ています。

 

1日の4割以上の時間を使って、もう過ぎ去った過去の出来事や、まだ起きてもいない未来の出来事を考えているのです。

 

これでは感情が安定するわけがありません。

 

過去の出来事、まだ起きていない未来にとらわれる・・・すなわち「今」に意識がないと、感情がグラつきます。

 

感情がグラつくと自分自身の行動も止まります。

 

どんなにあなた自身が変化を起こそうと努力したとしても、土台となる感情が安定していないようでは、前に進む事はできません。

 

「今」自分がなすべき事に集中する事で、負の感情はコントロールする事ができる。

 

このメカニズムを理解した上で、「今」に集中してみて下さい。

 

思いを巡らすのは過去でもなく、未来でもなく、「今」なのです。

 

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