他人を発奮材料にして努力を重ねる人もいれば、悔しくて悔しくて相手を引きずり下ろす事で頭がいっぱいになる人もいます。
この正反対の行動のどちらが人生に望ましい結果をもたらすかは、誰でもわかる事です。
強すぎる嫉妬が危険なのは、その副作用として「知性」が低下し、不幸を呼び寄せてしまう事です。
嫉妬の感情に支配されると、仕事でもプライベートでも、その人を引きずり下ろしたい衝動にかられ、物事をじっくり考える事ができなくなります。
職場であれば、ふと思い出してはイライラしたり、顔を見る度に嫌な気分になったりして仕事にも影響すると思います。
ふてくされていて良い仕事ができるはずもありません。
そして悪い事ばかり考えていると実際に悪い事が起こります。
嫉妬深い人の運が下がるのは前向きな事に考えが及ばないからで、自ら不幸を引き寄せてしまうのです。
そこで振り返ってみる事をお勧めします。
その人に追いつき越したところで、自分が幸せに感じるかどうかを。
自分が優位な立場になれば、たしかに承認欲求も自己愛も満たされます。
しかしそれは瞬間的なもので、結局また優越感を味わうために、他人と比べては自分を大きく見せようと背伸びして苦しむ羽目になります。
承認欲求を満たす事に一生懸命になれば、「自分にとって本当に幸せな生き方はどういうものか」に考えが及ばないと思います。
確かに昇進すれば会社から自分の価値と能力を認められたという事で、承認欲求は満たされます。
誇らしい気持ちになると思います。
一方、他人が先に昇進したら、自分は認められなかった、能力がない、貢献度が低い事を突き付けられた感じがして、がっかりすると思います。
そこで考えたいのが、自分の職業人生としての幸せの在り方です。
幸せは出世だけで決まるわけではなく、もっと複合的なものだと思います。
出世にもメリットもあればデメリットもあり、しかも人によって感じ方が真逆になる事もあるのです。
なので、「認められたならそれは素晴らしい事、でも認められなかったとしても自分は自分の責務をしっかり果たせばよい」
そうやって自分がやるべき事にフォーカスすると良いと思います。