「努力は尊い」と思っている人は少なくないと思います。
「頑張ってはいけない」などという人もいないと思います。
そして、こんな言葉もよく使われます。
「死ぬ気で働け。死なないから」
「耐え続けろ。明けない夜はない」
「諦めるな。諦めたらそこで試合終了だ」
しかし、「努力」「頑張る」というのはどこか危険な価値観ではないかと感じています。
それは努力や頑張る事を否定したい訳ではなく、「死に物狂いで努力しろ」「がむしゃらにやれ」などといった他者からの強制や社会的な圧力は、むしろ人を苦しめるのではないかという懸念です。
なぜなら、自由に働き稼いでいる人は、自分がやりたい事、ワクワクする事、使命感を覚える事などを仕事にしていて、その仕事に没頭しています。
夢中になって取り組んでいるので、仮に長時間労働になっても苦になりません。
「モチベーションが上がらない」といった悩みもありません。
そもそも、高いパフォーマンスを発揮するために必要な要素は何かというと、やはり「これがやりたい」「自分がやるんだ」という強い衝動だと思います。
それが強烈な集中力を生むわけです。
そういう状態にある時、「自分は努力している」とは感じません。
いわゆる心理学用語の「フロー」や、スポーツで言う所の「ゾーン」の状態です。
その集中が切れた後にやって来るのが「充足感」です。
なので毎日が楽しいわけです。
ですから、彼らには「自分だって頑張っています」などと他人にアピールするという発想は微塵もありません。
「努力しているのに報われない」と嘆く事など更にありません。
したがってもし、「自分は努力しているのに報われない、評価されない」という不満を抱えていたり、「仕事がつまらなくて不完全燃焼だ」「お金さえあれば仕事を辞めるのに」などと考えていたりするなら、自分の仕事に対する姿勢や、仕事そのものを変える時かもしれません。
つまり、「もっと努力しなきゃ」「もっと頑張らないと」という思い込みを疑ってみる、時には捨ててみる事も必要だと思います。
そう、人生は「頑張る」よりも「楽しむ」ほうがいいのです。