日本では、昔から以心伝心というように、「言わなくても分かるよね」という文化があります。
しかし、そんな事は一切ないと思います。
言わなければ分からないですし、言っても伝わらなければ、何も言っていないのと同じです。
そこで、相手に分かりやすい話し方をする事が大切です。
言葉だけでなく、ボディーランゲージを使ったり、声の大きさや抑揚などにも気を付けながら、聴覚情報と、身振り手振りや表情などのボディーランゲージを駆使して、コミュニケーションを取る事を意識して下さい。
また、相手に分かりやすく話すために意識してほしいのが、ダラダラと長く話さないという事です。
人の集中力がどれぐらい続くか、皆さんご存知ですか?
実は、たったの15秒程度と言われています。
ですから、テレビCMの多くは、15秒で作られているのです。
CMプランナーは、視聴者が集中できる時間内に、この商品いいですよと、簡潔に伝える工夫をしているわけです。
人とのコミュニケーションが苦手な方に意識してもらいたい事は、まず、人は自分の話をしたいものだという事です。
そこで、離す力も大切ですが、聞く力を身につける事も重要になります。
聞く力とは、単純に相手の言う事を理解するだけではありません。
例えば、もしあなたの話し相手が、「私、コブクロのファンなんですよ」と言ったとします。
この時、話す力を意識している人は、「コブクロはストリートからスタートしましたよね。私もストリートミュージシャンの歌を聴くのが好きなんですよ」と自分の話に持っていこうとしがちです。
しかし、相手は本当はコブクロについて話したい事があるのです。
それなのに話題を奪ってしまったら、相手は自分の話ができなくなってしまいます。
更に、注意したいのは、ここで「いつからファンなんですか?」「おすすめの曲は何ですか?」というように質問してしまうと、相手が本来話したかった方向からそれてしまう可能性があるという事です。
ですから、人の話を聴く時はいきなり質問をしたり、聞きたい方向に誘導したりせずに、「そうなんですね、ファンなんですね」と相手の話を受け入れ、話し手がどのよう方向に話を進めたいのかを見極める事が大事です。
そうすれば、その人は自分の言いたい事を話す事ができます。
話したい事を話せるからこそ、会話は盛り上がるものです。
また、人の話を聴く時は、笑顔で頷く事も大切です。
人前で話す時は、誰でも緊張するものです。
そんな時に笑顔で頷いてくれる人がいたら、話しやすい雰囲気になるし、相手も、気持ちが良いものです。
更に、相づちを打つ場合には、否定するのをやめた方が良いかも知れません。
否定的な意見を言うと、相手は、それ以上話をしたくなくなってしまうのです。