高校時代の進路で、文系・理系に分かれる時、数字や物理が苦手だから、歴史などの暗記物が得意だから、という理由で文系の経済学部や商学部、法学部などに進学し、そこを卒業したというビジネスマンは、とても多いと思います。
その為、ビジネスマンは数字が苦手という人が多いのですが、ビジネスマンこそ、数字や数学に強くなる事が大切です。
ビジネスの世界は数字で成り立っています。
数字は、世界共通です。
業界・業種の違いを超えて、あらゆるビジネスで使われている共通言語です。
数字が苦手という時点で、ビジネスの世界で勝つ事はできません。
例えば、昔ある詐欺の手法で、ポンジスキームというものがあります。
今の日本では、いまだにこの詐欺が横行しています。
ビジネスマンはもちろん、芸能人や有名人でも、かなりの人が騙されています。
詐欺師からは、まず、高配当の投資案件を持ちかけられます。
例えば、100万円を最初に一括で出資すると、3年後に元金が戻ってくるまで、毎月10%の配当金が貰えると説明されます。
つまり、1ヵ月10万円ですから、1年で120万円の配当金が貰えるというわけです。
3年間で360万円の配当金と、出資金の100万円が戻ってくるので、100万円が460万円になるという計算です。
ポンジスキームは、大体200万円からというのが多く、200万円を一括で預けると、毎月の配当金が20万円もらえます。
そして、この詐欺は巧妙なところは、最初の数か月は、きちんと配当金が支払われるという事です。
1ヵ月目で20万円の配当金が支払われ、2か月目も20万円支払われます。
そうすると、騙される人はすっかりこの詐欺師を信用してしまい、更に300万円、500万円と出資金を出してしまいます。
しかし、その300万円、500万円の配当金を1~2回払ったところで、相手は消えてしまいます。
つまり連絡が取れなくなって、初めて詐欺だと気が付くのです。
しかし、世界最高の投資家のウォーレン・バフェットでも年22%の利益しか得られないと言われています。
つまり、それ以上に美味しい話というのは基本的に嘘なのです。
例えば、皆さんが大根を買うのに1本5000円と言われたら、絶対に買わないと思います。
なぜ買わないと言えば、相場を知っているからです。
では皆さんは、投資の相場を知っていますか?
年収の相場、貯金の相場、世界の税金の相場など、全てにおいて数字があります。
それだけではありません。
投資の世界には、単利と複利があります。
アインシュタインが人類最大の発明と言ったのが複利ですが、単利と複利が、実際の金額でどれくらいの違いになるかを知っていますか?
100万円を年5%で30年間運用した場合、単利の場合は250万円になります。
しかし、複利の場合は約432万円になります。
単利の場合は100万円に5%掛け、5万円が毎年積み重なるので、5万×30年で150万円ですが、複利は、1年で105万円、2年目は、105万円に5%がつくので111万2500円にぐらいになります。
そうやって、毎年1.1%を掛けるので、利息も回せるわけです。
こういった数字の仕組みを知らないと、ビジネスの場でも損をしてしまう事になり兼ねません。