色々な人と話をしていると、「好きな事」をやっているつもりが、実は「好きだと思い込まされている事」だったり、好きな事をやっているのに罪悪感を抱いていたりする人が、結構な割合でいます。
特に、両親が教育熱心だった人や生真面目な人は、言われた事や決められた事だけやる状態に慣れてしまい、自分自身の「やりたい事」を実行するのに抵抗感を抱いてしまう事があります。
他にも「休みが欲しい」と嘆きながらも、休みの日になると決まって仕事をしている人や「悩みごとから開放されて気楽に生きたい」と言いながらも、次々に悩みを抱えている人がいます。
こうした人達は仕事や悩み事がある状態が常態化し、それが解消されると自ら仕事や悩み事を作り出してしまうのです。
自ら「仕事や悩み事を認識する」ように自分のマインドを固定化してしまっています。
無意識のうちに自分で火種を作っては、火に油を注ぎます。
もちろん本人は、まさか自分で忙しさや悩みを作り出しているとは思っていません。
彼らが自分を苦しめる状態(やりたくない事をやっている状態)をわざわざ作り出すのは理由があります。
望ましい状態であれ望ましくない状態であれ、ある状態が長い間続くと、その状態に慣れて、心地が良くなってしまうのです。
この心地良いエリアを「コンフォートゾーン」と言います。
新しい状態に1から適応するのはエネルギーが必要です。
なので、できるだけ心身に負担をかけないように、無意識は現状維持に走ります。
働いている状態に慣れてしまっているがために、無意識は忙しい状態を維持しようとするのです。
また、好きな事をやっていると罪悪感を抱く人は、「好きな事をやる」事が罪の意識を芽生えさせるトリガーとなり、元いた場所に戻ろうという力が強力に働きます。
「幸せになりたい」と言いながら、不幸な状態が続く人も、基本的には同じです。
現状維持の為、創造的にネガティブな要因を見つけ出したり、創り出したりしてしまうのです。
こんな人たちに必要なのは、まず「自分で自分に許可を与える」事です。
多くの人々が、自分の好きな事をするのに第三者の許可を得ようとします。
親をはじめ、友人や同僚、先輩や上司などです。
休みを取りたいと思っているのであれば、自分自身に休みをとる許可を与えてあげて下さい。
あなたは休みを取るに値する人間です。
悩み事をなくしたいなら、気楽に考える許可を自分に与えて下さい。
あなたは人生を楽しむに値する人間です。
好きな事や興味がある事をやるのに、誰の許可も必要ありません。
好きな事をしたり、興味がある事に挑戦したりする許可を自分に与えなければ、自分の手で可能性の芽を摘んでしまっているのと同じです。
今、この瞬間から、好きな事を始めるのです。