人は、1分間に150から300語ほど、心の中で自分に語りかけていると言われます。
1日の思考の数にすると4・5万~5万ほどになります。
つまり、私達は日がな一日、心の声によって状態が左右されているわけです。
良い方にも、悪い方にもです。
人と話している間も、私達の頭の中では心の声が絶え間なく流れて、相手が何を言っているのかを分析し、相手の話を聞きながら、自分はどう答えようかと考えています。
しかし、もっとも影響力の強い会話は、1人でいる時自分自身と交わす会話です。
これは評価と判断の会話であり、何かがうまくできたら自分を褒め、上手く出来なかった場合はさんざんにけなします。
心の声は、私達のセルフイメージをつくり上げ、今後もつくり続けるものなのです。
医者に行き「頭の中で、誰かの声がするんです」と訴えると、かなりの確率で精神科を紹介されると思います。
しかし、実はそれと非常によく似た形で、誰もが頭の中で四六時中ささやく声を、あるいは複数の声を聞いているのです。
これは意図しない思考であり、絶え間なく続く独り言であり、会話です。
あなたはその思考、独り言、会話を管理下に置く必要があるのです。
この声は批評し、推測し、判断し、文句を言い、好きか嫌いかを決めたりします。
そして、この声は、必ずしもその時のあなたの状況に合ったものではありません。
ついこの間の事や遠い昔の事を思い出している場合もあれば、将来起こりそうな状況を想像している事もあります。
中には、何かがうまくいかず嫌な結果になる、という想像に基づくものもあり、それを「心配」と呼んだりもします。
あなたが生きているこの世界は、ほとんどすべて、あなたの心の中で起きている事によって決まる、とまず理解する事が大切なのです。
否定的な思考や、気が滅入るような考えにはふけらないと決めましょう。
あなたの思考、心の中の声を管理下に置いて、幸福になる事を自ら選ぶのです。