「今はまだ安い給料でも、一生懸命やれば必ず報われる」
多くの人は、この言葉と「いつか来るであろう不確かな未来」を信じて、不景気の海で必死に泳いでいます。
その傍らで、悠々自適に楽しみながら、しっかりと利益を出している人も、多くはありませんが存在します。
この差はどこから生まれるのでしょうか?
結論から申し上げますと、今安い仕事をしている人は、これからさらに苦しくなっていきます。
一生懸命やればやるほど自分自身を疲弊させていき、ため息の数だけが増えていきます。
これは時代のせいもあるかもしれません。
今働いている労働環境に原因があるかもしれません。
厳しい時代にあなたを産み落とした天のせいかもしれません。
周囲に理由を求めるなら、その数はいくらでも数える事ができると思います。
しかし、その原因は、実は「あなた自身」の中にあるのです。
「良いものをより安く」という言葉があります。
これは、日本がバブル真っ最中だった時代に生まれた言葉です。
まだ私達にとって必要とされるものが完全に出揃っていない時代、消費者の生活を、より豊かにするために生まれた言葉なのです。
しかし、物は溢れかえり、中古やリサイクルが大手を振って歩く現代の世の中に必要な言葉は、「良いものをより高く売る事」なのです。
これは物だけの話ではありません。
労働力、あなたが提供するサービス、つまりそれを生み出す原資である、「自分自身」その販売決定者であるあなた自身が、自分を安売りしている事に、未来への不安とため息の原因があるのです。
「もうこれ以上必要ないだろ」と思うくらい物や情報が溢れている時代であっても、事業経営者として、もしくはサラリーマンとして所得を得る以上、何らかのニーズに向けてサービスを起こしていかなければなりません。
例えば、あなたがものを買う立場で考えてみて下さい。
欲しいブラント品を、正規の店で高値で買ったとします。
もう一方で、同じ商品を90%割引で買ったとします。
どちらの商品に期待し、どちらの商品を長く大切にし、そしてどちらの商品に満足を感じるでしょうか?
当然、前者である事は容易にご理解頂けると思います。
そして前者の方が、経営的に強く、そして安定的に利益を生み出し、楽しく豊かに暮らしていける事が分かります。
同じ商品であるにもかかわらず、後の人生を大きく変える違い、それは、自分を高く売るか、自分を安売りするかだけなのです。