出遅れる人には、いわゆる「エンジンがかかるのが遅い」人が多いです。
なんとなく面倒くさくて、大事な仕事に手を付けられない。
調査と称してネットサーフィンをしてみたり、今やらなくても良い雑務が急に気になりだしたりする人が結構います。
すぐにやれば1時間で済むのに、着手までに1時間かかっていたら、結局合計で2時間を要します。
「エンジンを温める」という発想が、もはや違ってきているのかも知れません。
最新の電気自動車は、従来のエンジン車のようにアイドリングが必要ありません。
アクセルを踏めば走り出す事ができます。
人間だって、スイッチをオンにしたら、即行動に移れた方が有利です。
もしかしたら、そのオン、オフという切り替えさえ、無用かも知れません。
行動が早い人は、常にオン状態です。
それは、常時沢山のタスクを抱えているからです。
1つのタスクに集中していると、例えば問い合わせの回答待ち状態の時、気持ちは自然とオフ状態になってしまいます。
しかし、他にもいくつか並行でタスクがあれば、待ち時間はゼロに出来ます。
タスクはすでに行動レベルに落とし込まれているので、あれこれ考えずに機械的にこなしていく事ができるのです。
ですから、タスクをリスト化しておく事で、着手までにかかる時間も無くす事ができます。
これは基本中の基本です。
マルチタスクを実践する事で、無駄なアイドリングタイムが発生する事を抑える事ができるのです。
次に、ルーティン化する事です。
食事や睡眠など、日常行っている行動の多くは同じ事の繰り返しです。
仕事もほとんどが、繰り返しと言って良いと思います。
例えば会議の場合、会議室に集中してブレストするとか、仕事の進捗を決まった書式にまとめるとか、報告書を作成するとか、やる事は毎回同じです。
それらをルーティン化(定量作業)に落とし込む事ができれば、日常の仕事はもっとシンプル化できます。
・会議の前日には、議題の仕事の進捗を確認し、アイデアのメモを作っておく
・報告書はテンプレートを用意しておいて、移動中に簡単にスマートフォンで入力できるようにする
こんな風に毎回決まったやり方で進めるようにすると、その日のコンディションや感情に左右されず、たんたんと進める事ができます。
それでもやる気になれないという場合は、自分に暗示をかける事です。
例えば、ランチにカレーを食べるといった事でも良いと思います。
「さっきカレーを食べたから、午後はやる気が出る、仕事がはかどる」
そう思って仕事に取り組む事を繰り返すと、いずれそういう成功体験が積み重なり、自分のやる気のスイッチになります。
スポーツ選手が試合前に一連の動作を習慣づけていたりしますが、それと似ているかも知れません。
朝から憂鬱という場合は、出社前に好みの香水をかけたり、音楽を聞いたり、好みの服を身につけたりして、テンションを上げるのも良い方法だと思います。