周囲を巻き込む

 

何かに取り組む時は自分の意志力に頼るだけでいると、物事が前に進まない事が沢山あります。

 

楽できるものならば楽したいと思う気持ちを持つ事は、人間として自然な事です。

 

なので、周囲を巻き込む事で行動力を高める事ができるのです。

 

しかし、周囲を巻き込む時、どのようなアクションを起こすかで「すぐやる人」と「やれない人」では大きな差がつきます。

 

「すぐやる人」は、誰かにお願いをする時、漠然としたお願いはしません。

 

漠然としたお願いは相手を困らせる事になる事を知っているからです。

 

例えば、アポを取って相談に乗ってもらう時、あなたは日程調整をどのようにしていますか?

 

自然消滅してしまっていませんか?

 

「すぐやる人」は、3つの選択肢で相手に問いかけます。

 

「3月15日と18日、23日で、どこかお時間ありませんでしょうか」といったように、相手の予定を伺います。

 

「では3月15日でどうでしょうか」という返事が来る事もあれば、いずれも予定が合わない事もあると思います。

 

ただ、相手にとって3択は相手のアクションを促しやすく、「24日だったら空いているのですが、どうでしょうか」と返事が来る可能性が高くなります。

 

つまり、選択肢を絞って提案する事で、アポ取りに成功する確率はとても高くなるという事なのです。

 

「やれない人」は、アポを取る時に、「いつが空いてますか」や「今度、時間ある時に会ってもらえませんか」というように漠然とした質問を相手に問いかけます。

 

すると、相手は選択肢が無数に与えられた事になります。

 

例えば、「6月中であれば、いつがいいですか」という問いでも、30日分の選択肢が与えられる事になります。

 

30もの選択肢が与えられた人は選択する事が難しくなってしまい、相手はアクションを起こしにくくなってしまうのです。

 

今では有名なセオリーとなりましたが、心理学者バリー・シュウォルツの「線悪のパラドックス」は選択肢の多さは無力感に繋がると説いています。

 

また、コロンビア大学ビジネススクール教授のシーナ・アイエンガーが発表した研究によれば、24種類のジャムの売り場と、6種類のジャムの売り場では、前者は後者の10分の1の売り上げしか上がりませんでした。

 

選択肢が多い事で相手に自由を与える事はできますが、一方で相手がアクションを起こしにくい状況を引き起こしてしまうリスクがあるという事なのです。

 

だからと言って、1つに決めつけてしまったり、2つに選択肢を絞り込みすぎてしまうと、相手は自由を奪われたと感じてしまって、抵抗感を持ってしまいます。

 

つまり、相手ときちんとアポを取りたければ、自由選択式での質問を相手に投げているのではなく、3つくらいに選択肢を絞ってから相手に問いかけてみるのです。

 

そうする事によって、相手は選択肢が絞られている事で検討しやすくなり、何かしらのアクションを起こすモチベーションも高まるのです。

 

「すぐやる人」はこの事を理解しているので相手にA案、B案、C案を提示する事で相手のアクションを喚起し、相手を巻き込んでいくのです。

 

周囲を巻き込む事ができればあなたもアクションを起こす事になると思います。

 

巻き込むスキルは行動力を高めてくれるのです。

 

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