自ら設定した様々な「自己定義」を、人生で目指す「最終フロア」とした場合に、実際に私達は、それより下のフロアにいるケースが多いと思います。
実現を目指す過程に置いて多くの人が挫折する理由の1つに、「最終フロアまでの距離を感じてしまう」事が挙げられます。
距離を感じてしまいモチベーションが低下してしまうと、達成までの「意識の継続」が難しくなってしまい実現が遠のいでしまうのです。
その課題を解決する考え方が「フロア設定」の考え方です。
フロア設定とは、自己定義で設定した「最終フロア」までの「途中のフロア」を設定してあげる考え方です。
今が「1階」でゴールが「10階」だとすれば、直通のエレベーターにするのではなく、途中の「2階」や「3階」の各駅止まり」に設定してあげる事が大切です。
1階から2階へ上がるだけであれば決して無理はなく、途絶える事のない「意識の継続」が可能です。
「一般の人」の人生と、「自己定義できている人」の人生、更に「フロア設定ができている人」の人生を説明します。
一般の人は、特に目指す姿もなく、ぼんやりと日々を生きている感じです。
多くの人はここに該当すると思います。
自己定義ができている人は、目指す姿を明確にもちますが、少し先が遠いと不安も抱えていると思います。
フロア設定できている人は、目指す姿も明確にもちながら、着実に目の前のフロアを目指しています。
不安げな様子は1つもないと思います。
それぞれのパターンでこのような人生の違いがあります。
フロア設定ができている人は、「今2階にいる自分」「今3階にいる自分」と自己定義を着実に上げていけます。
フロア設定ができていない人は、実際には2階や3階あたりにいるとしても、ずっと「1階にいる自分」で自己定義が止まってしまう傾向があります。
実際には近づいていても「まだ近づいていない」と思ってしまいがちです。
まだ1階にいる人にとって、10階の景色はとうてい想像が付きません。
しかし9階に行けば、なんとなく10階の景色と近しいものとなり想像がしやすくなります。
そのような近しい「体験」を繰り返していく事で、段階的に自己定義のステージを上げ、実現を加速させる事ができるのです。
具体的な例を挙げると、例えばお金に関する自己定義の場合、10階のフロアが「月収100万円の自分」で、現在、つまり1階の自分が「月収20万円の自分」だとします。
自己定義はできたものの、まだ目指す姿が遠く、自信の持てない人も多いと思います。
ここで、2階や3階の「フロア設定」をします。
自分のモチベーションを保つ事ができる無理のない数字である事が理想です。
2階を「月収25万円の自分」にする事も「月収21万円の自分」にする事も自由です。
もし「月収21万円の自分である」とアファメーションした場合、月収を1万円上積みするアイデアは、誰しもに浮かびやすいのではないでしょうか?
そして達成・体験する事によって、自己定義は更に加速します。
フロア設定はこのように実施します。
もともと人間は意志の弱い生き物だと認識して、自分自身を助けてあげるように、優しく継続できる仕組みを作ってあげて下さい。
そうする事で「意志の継続」が可能となり、無理なく「最終フロア」へ進んでいく事ができます。