良い事だけでは回らない

 

 

世の中は、「100%良い事」だけでは、絶対に回っていきません。

 

人間の体で例えると、腸内環境は1割の悪玉菌がいるから、2割の善玉菌が活性化し、腸もよりよく働いてくれるようになるのです。

 

それは、人間関係においても、全く同じ事なのです。

 

例えば、ある時、どんなに頑張ってもかみ合わない同僚が1人、同じ職場に入ってきたとします。

 

同じ職場の他の人はみんな良い人だし、その嫌な人とずっと一緒に居る訳ではないけれど、毎日一度は、その嫌な人とも顔を合わせなければいけない。

 

するとやっぱり、顔を合わせる度に嫌な思いをさせられる。

 

その結果、その1人の嫌な同僚の事で頭がいっぱいになって、ついには体の調子を悪くするくらいのストレスを感じるようにまでなってしまった・・・。

 

これは極端な話ではなく、意外とよくある事なのです。

 

こういうケースをよく分析してみると、その解決方法は大きく2つに分けられます。

 

1つは、すっぱり諦めて、逃げる事です。

 

つまり、会社を辞める事です。

 

でも、これは、あまりに現実的ではないと思います。

 

その嫌な同僚が、自分が会社を辞めざるをえないような事だけであれば、その1人だけの為にせっかくのよい職場を放棄するなんて、それこそばかばかしい事です。

 

とはいえ、日ごとに膨らんでくるストレスは、やっぱり、何とかしたいと思うかと思います。

 

ですからそんな時には、こんな風に考えるようにお勧めしたいのです。

 

「会社の人間関係くらいでこんなに悩んでいる自分は、なんて恵まれているんだろう」とです。

 

そして、これは決して、気休めの言葉ではなく、事実なのです。

 

ずっと一緒に居なければいけない家族ではなく、会社で顔を合わせた時だけ、嫌な気持ちになる人の事が悩みの100%にまでも感じてしまうという事は、その他の部分が全てとても恵まれている、という証拠です。

 

逆言えば、病気とか怪我とかお金がないとか、他がうまくいっていない人は、そんな事で悩んでなどはいられないのです。

 

ですから、人間関係に置いて悩んでいる時は、「あ、今、自分は悩みがあんまりないんだな、他が恵まれているんだな」と、ちょっと考えを変えてみて下さい。

 

それが、ストレスを軽くする最初のステップなのです。

 

その上で、「今、この1人の悪玉菌のおかげで、自分の細胞はすごく活性化されているんだな」という意識を持つようにして下さい。

 

そうするとその悩みは、あなたにとって「単なる、嫌なだけの悩み」ではなく、「有意義な悩み」になってくれるはずです。

 

ですから、人間関係で悩んだら「自分は他に悩みがないほど恵まれているんだ」と、1日1回でもいいから意識してみて下さい。

 

それこそが、あなたの人間関係をうまく変えてくれるコツなのです。

 

そしてそれが自然に身につくようになれば、ストレスに負けないで、しっかり自己コントロールできる人、「悩みと遊べる人」に変わっているはずです。

 

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