広げるよりも絞る

 

何かしようとした時、基本的には最高にうまくいく事をイメージする一方で、「万が一まかり間違って、最悪な事が起きたら・・・」と、、考えておく必要があります。

 

一応というところがポイントで、最悪の事ばかり考えていたら、それに引きずられてしまうからです。

 

例えば、万全のプレゼンテーションをしたつもりで、周りの感触も良く、ほぼうまくいきかけていた時に、最後になってひっくり返されるという事があります。

 

一応、「そうなる事もあるかも」と心づもりしておくと、ショックはやわらぎます。

 

そうならないための根回りやツメにも気を抜かなくなります。

 

ただ、それ以上に、「一応、最悪の事を考えておく事」が重要なのは、そんな最後のカードを取っておく事で、思いっきり「挑戦」ができる事です。

 

「こうなった時は、こうすればいい」と考えていれば、恐れる事がなくなります。

 

不思議なもので、最悪をちゃんと考えていないと、「失敗するんじゃないか」「うまくいかなかったらどうしよう」と、漠然とした不安に苛まれ、無意識に徐々に失敗していきます。

 

「仕事がなくなった時は、こうしよう」「孤独になった時は、こんな道もある」といった、自分なりの最後のカードを心に持っておけば、やりたい事に挑戦したり、言いたい事を言ったりする事も出来るようになります。

 

追い詰められて、絶望の淵に立たされる事もありません。

 

最悪を想定する習慣は、自分を守りながら、自分の道を進む習慣でもあるのです。

 

現代人は本当に忙しい。

 

社会生活を送っていると、「やらなきゃいけない」と感じる事が次々に押し寄せてきます。

 

いい仕事をする事、家族サービスをする事、人と交流する事、学ぶ事、服に気を使う事・・・。

 

情報を沢山集め、1日に多くの予定を詰める事が「充実している」と思うかも知れません。

 

しかし、「沢山の事するのがいい」という価値観や時間の使い方は、そろそろ卒業しませんか?

 

あれもこれもと、諦めない姿勢は、一見、パワフルに見えますが、現実は、どれも中途半端で不満が残り、疲れてしまうはずです。

 

何より、本当に大切な事が、分からなくなってしまうのです。

 

それよりも、自分にとって大切な優先順位を3つ以内に絞って、「後は適当でいい」と手放してしまった方が、幸せを実感できます。

 

私達が「やらなきゃいけない」と思っている事のほとんどは、実は「やらなくてもいい事」なのです。

 

やる事を広げるよりも、やる事を絞って深めていった方が、「自分は何を大切に生きるのか?」という自分の軸ができて、充実感も、満足感も得られます。

 

手放したものは、永遠になくなるわけではありません。

 

「今は、これを大事にしたい」でいいのです。

 

誰が何と言おうと「今は趣味が第一。後は適当でいい」という人もいるでしょうし、「夢に向かって生きる」「家族ファースト」という人もいると思います。

 

自分の大切なものをちゃんと理解している人は、幸せで魅力的に見えます。

 

優先順位を絞る習慣で、人生の時間を大切に出来るようになるのです。

 

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