損な役割

 

「優しい人だと思われたい」

 

「嫌われたくない」

 

「悪者扱いされるのは嫌」

 

そんな思いから、どんな頼まれ事も笑顔で引き受けていませんか?

 

納得できないと感じながらも、人に嫌われる事を避けようとするあなたは、まさに「いい人」を演じている人なのです。

 

他人から嫌われたくないから「我慢しなきゃ」と自分を抑え込んでしまい、いつも相手に合わせた言動をとってしまいます。

 

そんな「いい人」を1日でも早く卒業したいと思いつつも、いつも損な役回りを演じてしまう原因は、あなたの脳にあるのです。

 

「いい人」を演じているあなたの脳で、どんな事が起こっているのでしょうか?

 

実はその瞬間、あなたの脳の前頭葉では抑制回路が強く働いています。

 

脳の前頭葉という部位は、自分に不利な方向に思考が働くと、脳に抑制をかけて思考を止めて自分を守ろうとする性質があります。

 

これは人間関係においてもまったくその通りで、お互いの関係に波風が立ちそうな局面で「嫌われないように」「変な奴だと思われないように」と、脳は様々な抑制をかけ始めるのです。

 

言ってみれば、自分自身が「いい人」をやめたいと思っても、脳自身が変わってくれないという事です。

 

「いい人」をやめたいと思っても、脳が抵抗する。

 

自分の個性を押し殺してでも、無理矢理他人に合わせようと脳が働き出すという事です。

 

こうした自制の力は社会を生き抜くために必要な能力かも知れません。

 

人は社会で生きていくため、時には自分の気持ちを抑える事も必要です。

 

しかし脳の抑制回路が働いた結果として、「いい人」としての自制心が強くなりすぎ、あなたが持っている潜在能力が100あるところ10どころか、1までしか発揮できない状態になってしまう事もあるのです。

 

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