あなたは中毒にかかっています。
自分ではどうしようもないほどのその「ドラッグ」に頼りきりなのに、ドラッグが人生に及ぼしている影響に気付いていないのです。
あなたが痛切に追い求めているそのドラッグを「予測」といいます。
明日は雨が降るだろうか。
株価はどうなるだろう。
スーパーボウルで優勝するのはどっちのチームか。
あなたはいつも先を見て、何が起こるかを実際に起こる前に突き止めようとします。
なぜでしょうか?
確実さが欲しいからだと思います。
人間は、はっきりしたものを求め、不確実な状況を避けたがるのです。
これから起こる出来事や、行くべき場所、着るべき服を知りたがるのです。
前もって準備をしたがり、安全を欲しがります。
これはもう、願望というよりは中毒に近いのです。
私達は実際に会う前から相手を値踏みし、数秒で性格を予測します。
似たような商品が沢山ある中で、買い慣れた商品やブランドを予防しようとするのです。
サプリメントやビタミン剤を口にし、まだなってもいない病気にかかるのを予防しようとします。
何か月も、場合によっては何年もデートを繰り返し、2人の未来を確実なものにしようとします。
物事が確実に予想通りに進むようにするのです。
世の中には、リスクを取る人を称賛し、不確かな状況を受け入れようと訴える標語が溢れています。
リスクを積極的に取る姿勢が、内に秘めた力を発揮し可能性を実現する事とイコールだと誰もが分かっていると思います。
それなのに、多くの人は自分だけの小さく整った確実な世界に閉じこもっています。
確実さに対する執着は悲劇ですし、非生産的だと思います。
理由は2つあり、まず何か新しい事が起こる可能性があるのは先の見えない領域です。
不確実さはチャンスへ至る道筋になるのです。
どうなるか分からない環境でこそ、人は成長し、新しい体験をし、かつてない新しい成果を生み出せるのです。
先が読めない状況でこそ変化は起こる事を忘れないで下さい。