「望みどおりの事象を起こそうとするのではなく、あるがままに起こることを願えば、すべてはうまくいく。」 エピクテトス
期待したせいでがっかりしている自分に気づいたら、考え方を変える事をお勧めします。
思い通りにならない事にイライラするのではなく、そのまま受け入れるのです。
その瞬間、あなたはその何かに自由に取り組めるようになります。
「それでいい」の精神です。
新しい仕事になじめなくても、一歩下がればそれで良い事に気づく。
仕事そのものも、同僚とのつき合いも、時間が解決するものだから、ちょっとしたミスや、新しい同僚との距離感がつかめないのも全然それでいいのです。
そう思えば、期待はすぐに消えてなくなるのです。
恋愛でうまくいっていないなら見方を変えてみて下さい。
自分が関係に期待しているものを特定してみて下さい。
多くの人は、恋人に一貫した行動や完璧な気遣い、共感を期待します。
けれどパートナーだってあなたと同じ人間だから、完璧には程遠く、自分なりの複雑な感情や思考を持っています。
だから、ひどい1日を送った恋人がぶっきらぼうだったり、かんしゃくを炸裂させたりしてもそれでいいのです。
人は他人に、自分がしたのと同じ扱いを期待します。
丁寧に扱ったら、そのお返しを期待します。
暗黙の「借金」のようなものです。
パートナーの足をもんであげたら、直接的か間接的かは別にして、見返りを期待するのです。
そうした期待は、愛情の絡んだ親密な関係では、重くてややこしいものになりがちです。
しかし信じられないかもしれませんが、他人に対する期待を手放し、起こった事をそのまま受け入れる姿勢を学んだ瞬間、人間関係は劇的に改善するのです。
暴力をふるう相手とのひどい関係を我慢しろと言っているのではありません。
ですが、自分1人の人生だって予測できないのに、2人の関係を予測するなんてできっこないのです。
関係を脅かすような深刻な問題が一向に解決しないなら、その事について相手にしっかりと向き合う事が大切です。
相手に気持ちをわかってもらおうとか、こちらの気持ちを変えてもらおうとか思ってはいけません。
自分の気持ちを変えられるのは自分だけです。
人はいつだって嘘をつき、盗み、誰かを騙します。
しかしあなたは、あの人が悪い事なんてするはずないという、現実離れした隠れた期待を抱いているのです。
だから嫌な事をされると物凄く腹が立つのです。
こうした生き方をしていると、ただ騙されたとか、嘘つかれたという以上の悪い事があなたの身に起こります。
それは、恨みや後悔、怒り、不満が消えなくなる事です。
それは誰かのせいというよりは、あなたの中の勝手な期待に原因があるのです。
物事をありのままに受け入れるのは、妥協して諦めるためではありません。
自分の心をコントロールする為です。
心を落ち着け、状況に力強く対処できるようにする為です。
プランは立てるなとか、目標もなく無為に過ごせと言っているわけではありません。
けれどもプランを立てれば期待が必ず生まれますし、期待を抱いて得られるものは何もないのです。
逆に期待から解き放たれれば、人生とダンスを踊り、その中でシンプルにプランを実行しながら起こった事に対処していけます。
それがうまくいったなら喜べばいいですし、失敗したらやり直せばいいのです。
勝利や敗北を期待しちゃいけないのです。
勝利の為の計画を立て、敗北から学んでください。
愛されたり、尊敬されたりする事を期待するのは無駄だから辞めて下さい。
自然に愛し、自然に愛されて下さい。
自分が期待する人生じゃなく、今の人生を愛して下さい。