些細な気遣い

 

あらゆる仕事は人と人との関わり合いの中で行われます。

 

毎日パソコンに向かってプログラムを組んでいる人でも、上司や同僚、プロジェクトメンバー、お客様などとのコミュニケーションが全くない人はいないと思います。

 

上に行く人とは、「関係者の中でいかに支持を得られるか」という事と言い換えても良いと思います。

 

自分がいる事で仕事がスムーズに進む、それによって周囲から自分の存在感や重要性を認知してもらう事が必要なのです。

 

とはいえ、コミュニケーションに、特効薬というものはありません。

 

日々のちょっとした事、些細な気遣いの積み重ねが貯金となります。

 

もし、何か信用を裏切るような事があれば、その貯金は取り消されてしまいます。

 

では、具体的に日々気をつけなければならない事は何でしょうか?

 

・しっかり頭をあげて挨拶をする

 

新入社員でもない方に言うのは気が引けるのですが、きちんと頭を上げて挨拶をする事を徹底して下さい。

 

下を向いていたり、面倒くさそうに斜に構えていては、周りに対して自分を閉ざしていると思われてしまいます。

 

管理職には求心力が求められるので、社会性がないと見なされるのは致命的です。

 

・声をかける時は必ず名前で呼びかける

 

「おいっ」とか「ちょっと」ではなく、「○○さん、ちょっといいですか?」というように意識して名前を呼ぶ事で、相手はあなたに認められていると感じます。

 

・立場が下の人にも丁寧に話す

 

会社の中では基本的に敬語である事が無難というか、望ましいと思います。

 

今は転職者がやって来たり、若い人が高い役職に就く事も珍しくないので、出会った時の年齢や社歴で上下関係を固定できなくなっています。

 

また、他人行儀にも見えますが、たとえ年下の人や後輩でも、相手を敬う気持ちをもって接するのとそうではないのとでは、相手の受け止め方が異なります。

 

こういう働きかけを日々積み重ねていく事で、相手はあなたに「肯定されている」と感じます。

 

相手の信頼を得る為の、言わば改めのコミュニケーションです。

 

一方で、守りのコミュニケーションもあります。

 

相手にとって心地よくない事を言う時には、積極的に相手を肯定する事はないでしょうが、「相手を否定しない」事がとても大事です。

 

人は否定されると、自分を否定してきた人に対して苦手意識を持つようになる為、言い方には慎重になる必要があります。

 

・騒ぎ立てずに注意する

 

注意とは、相手の行動変化を促すコミュニケーションであり、自分の苛立ちをぶつける事ではありません。

 

相手が「恥をかかされた」と思う事が無いように、場所を変えて伝えるなどの気遣いが必要な事もあります。

 

また、相手が後輩などであっても、大声で怒鳴りつけたり、相手の人格を攻撃するような事をすると、不信感をもたれてしまいます。

 

「負の感情を乗せずに、淡々と伝える」事を心がけて下さい。

 

このような気遣いは、ちょっとした事のように感じますが、受け取る側の印象は全く違ってきます。

 

「これくらい偉そうにしたって平気だろう」と軽く考えているとしたら、その度に貯金を取り崩しているのと同じです。

 

上に行く人は、貯金をするだけでなく、貯金を取り崩さない事もできる人なのです。

 

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